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日経平均は続伸、本日も半導体株の急伸がけん引役

日経平均は続伸。25日の米株式市場でダウ平均は35.27ドル安と5日続落。債務上限交渉を巡る先行き不透明感や経済指標が軒並み予想を上振れたことに伴う追加利上げ観測の高まりが重しとなった。一方、前日引け後に発表されたエヌビディアの決算を受け、半導体株を中心にハイテクに買いが入り、ナスダック総合指数は+1.71%、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は+6.80%と3日ぶり反発。エヌビディアの決算は前日の東京時間においてすでに織り込み済みではあったが、SOX指数の上昇に刺激を受けたハイテク株高が続き、日経平均は108.48円高からスタート。一時140円台に乗せた円安・ドル高も支援材料となり、前引けと同時に31101.60円(300.47円高)とこの日の高値を付けた。一方、午後はじわり円高が進むなか、週末を控えた手仕舞い売りも出たと思われ、上げ幅を縮めた。

 大引けの日経平均は前日比115.18円高の30916.31円となった。東証プライム市場の売買高は12億1944万株、売買代金は3兆4058億円だった。セクターでは空運、陸運、精密機器が上昇率上位に並んだ一方、鉱業、石油・石炭製品、証券・商品先物取引が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の23%、対して値下がり銘柄は75%だった。

 個別では、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、スクリン<7735>などの半導体株が軒並み高となり、芝浦メカトロニクス<6590>は連日で急伸、エンプラス<6961>はストップ高となった。TDK<6762>、太陽誘電<6976>のハイテク関連も全般高い。丸紅<8002>、三菱商事<8058>の商社が買われ、JR東海<9022>、JAL<9201>、三越伊勢丹HD<3099>、寿スピリッツ<2222>などのインバウンド関連には見直し買いが入った。レーティングの格上げが確認されたイビデン<4062>、新光電工<6967>、三菱重工<7011>、川崎重工<7012>は大きく上昇。メキシコでの新拠点開設を発表した三井ハイテック<6966>は大幅高。国内証券が目標株価を引き上げた凸版印刷<7911>も高い。ユーグレナ<2931>は、経済産業省が日本の空港で国際線に給油する燃料の1割を再生航空燃料にすることを義務付けるとの報道を受け、大幅高となった。

 一方、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>の銀行、日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>の鉄鋼、INPEX<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業など、景気敏感やバリュー(割安)系が軟調。また、第一三共<4568>、武田薬品<4502>の医薬品、NTT <9432>、KDDI<9433>の通信、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、東京電力HD<9501>、関西電力<9503>の電気・ガスなど、ディフェンシブ系のセクターが冴えなかった。東証スタンダード市場上場を選択申請すると発表したマツオカ<3611>は大きく下落した。

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