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5日の中国本土市場概況:上海総合1.8%高で反発、金融株相場けん引

週明け5日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比55.67ポイント(1.76%)高の3211.81ポイントと反発した。9月中旬以来、約3カ月ぶりの高値水準を回復している。

投資家のリスク選好が高まる流れ。中国本土では、新型コロナウイルスの新規感染数が減少傾向にあり、行動規制など防疫措置が主要都市で一段と緩和された。人民元高の動きもプラス。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を4日連続で元高方向に設定した。米利上げペース鈍化の観測が流れる中、5日の外国為替市場では、対米ドルのオフショア人民元が節目の7.0人民元を割り込み、9月中旬以来の元高水準で推移している。外資ブローカーの強気見通しも追い風。モルガン・スタンレーは4日付の最新リポートで、中国株の投資判断を2年ぶりに引き上げた(イコールウエート→オーバーウエート)。香港・本土相互取引(ストックコネクト)スキームを通じた売買では、本土株が大幅な買い越しとなっている。(亜州リサーチ編集部)

金融株が相場をけん引。中国太平洋保険(601601/SH)が6.2%高、中国人寿保険(601628/SH)が5.1%高、招商銀行(600036/SH)が5.0%高、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が3.7%高で引けた。

ゼネコン株も急伸。中国中鉄(601390/SH)と中国鉄建(601186/SH)、中国交通建設(601800/SH)がそろってストップ(10.0%)高で引けた。

エネルギー株もしっかり。中国石油化工(600028/SH)が2.7%、中国石油天然気(601857/SH)が2.3%、陝西煤業(601225/SH)が3.0%ずつ上昇した。消費関連株、運輸株、不動産株、公益株、医薬品株なども買われている。

一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.67ポイント(0.92%)高の293.41ポイント、深センB株指数が12.02ポイント(1.04%)高の1165.47ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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