EV/FCF倍率 (Enterprise value to free cash flow)
EV/FCF倍率とは、全体の企業価値 (EV) とフリーキャッシュフロー (FCF) を比較する財務比率です。この比率は、企業の全体的な評価額に対してどれだけ効果的にキャッシュが生み出されているかを評価するために使用されます。
EV/FCF倍率 = 企業価値 / フリーキャッシュフロー
企業価値は、直近の取引セッション終了時の時価総額、および直近四半期/半期終了時点の貸借対照表のデータに基づいて計算されます。
フリーキャッシュフローがマイナスの場合、計算式はNULLを返します。これは企業がプラスのキャッシュフローを生み出していないことを示しており、投資家にとっては大きな懸念材料となります。
EV/FCF倍率が低ければ、その企業はその企業価値と比べて効率的にキャッシュを生み出していることが示され、早い段階で投資資金を回収できることが示唆されます。これは、キャッシュフローの生成力が強い企業を求める投資家にとって特に魅力的なサインとなり、成長または再投資のチャンスが示されている場合もあります。逆に、EV/FCF倍率が高ければ、その企業は割高か十分なキャッシュフローを生み出していない可能性があるため、投資のサインとしては赤信号になる場合があります。