FX:USDJPY   米ドル/円
日本時間の11月2日の深夜にFOMCが開催されました。結果は据え置きとなり、追加利上げの見送りは9月のFOMCに続いて2回連続となり、これは2022年3月に始まった今回の利上げ局面では初めてのことです。利上げが最終局面にあるとの金融市場の見方は一段と強まる結果となりました。パウエル議長は引き締め局面が終了した可能性も認めている一方で、声明文では「委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」との文言を維持し、追加利上げの選択肢を残す形となりました。アメリカは利上げの最終局面に差し掛かっており、日銀はこれから引き締めを行う予定ではあるものの、今回の日銀会合で緩和を維持する姿勢が示されたことから円金利の大幅な上昇は当面見込みにくいとして、金利差拡大見通しから円売りが活発化しました。

円安により輸入物価が高騰し、国民の生活が圧迫されていることは事実としてありますが、日本は輸出大国であるため、経済の成長を考えるのであれば円安は悪ではなく、むしろ善であり、植田総裁の判断は正しいでしょう。円安進行のスピードを抑える程度の介入はあってもいいと思いますが、去年のような劇的な円高に振れるような大規模な介入は?でしょう。ドル高が進行するようであれば、今後も小規模な介入を細目に行うか、もしくは3円~4円規模動くような中規模的な介入を行ってドル高進行スピードを抑制するのではないでしょうか。こうした状況を鑑みると、中東情勢の悪化によるアメリカ産原油需要の拡大も相まって当面の間はドル高が維持される見込みであるため、まだ押し目買いが有効的だと考えています。

神田財務長官も「介入はスタンバイ状態である」と述べていることから、150.20~151.45もしくは152.05~153.25を超えてくると介入を行ってくる可能性があるので、これらのゾーンを超えて積極的に買いで追いかけていくのは危険なように見えます。介入が行われずに上昇した場合は155~156.95が次のターゲットとなってきそうで、155円近辺ではさすがに政治的圧力によって介入が入ってくるのではないかと見ています。とりあえずは5波が既に終了している可能性もあり、上昇できたとしてもオーバーシュートする形で152.05~153.25までの上昇が目途だと見ています。ダイアゴナルのE波形成で5波目が終了した可能性もありその後の調整が入ってもおかしくなさそうなので、チャネルライン中央付近と147.95~148.95に引き付けて下値が固いようであれば買いを検討、売りを検討するのであれば152.05~153.25に引き付けて上値が重いようであれば、というシナリオを想定です。

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