募集形態
募集形態とは、投資家をどのように募集して債券を販売するかについての方法や手続きを指します。債券の募集形態は、資金調達に関する発行体のニーズ、ターゲットとする投資家層、さらには市場環境や発行される債券の具体的特徴などの要因によって決まります。発行体は募集形態を適切に選択することによって、債券を通じた資金調達を効果的に行うことができます。
発行形態には公募と私募の2つがありますが、利用のしやすさや開示要件、規制上考慮される項目などの点で投資家にも影響が及ぶ場合があります。
公募
公募とは、公開された市場で投資家に幅広く証券を提供することを指します。公募の場合、機関投資家をはじめ一般の個人投資家にも募集内容が公にされ、それによって証券が購入できるようになっています。通常は、証券の内容や条件について詳細な情報が記載された目論見書を通じて募集が行われます。
私募
私募とは、選ばれた投資家グループに対して非公開で証券を提供することを指します。私募の場合、機関投資家や富裕層、未公開株式投資企業などの限られた数の適格投資家が対象となるため、一般の投資家にこうした証券が販売されることはありません。また、公募の際に適用される証券に関する規制についても、いくつかの項目は免除されています。