オート・トレンドライン (Auto Trendlines)

このインジケーターは直近5000本のバーを分析して、サポートラインとレジスタンスラインを作成します。これらのラインは、どの「ジグザグ」ポイント上に描かれるかによって大/小の2種類のラインに分けられます:

  1. 大: 高値と安値のピボットを、左/右の範囲においてそれぞれ長さ25/25で交互に一貫した条件で結びます。安値と高値の価格差が5 * ATR14を超えることが条件です。
  2. 小: 高値と安値のピボットを、左/右の範囲においてそれぞれ長さ5/5で交互に一貫した条件で結びます。安値と高値の価格差が2 * ATR14を超えることが条件です。

ピボットポイントとは局所的な極値(最小値または最大値)のことであり、その左右でこの極値を超える価格の値が存在しない場合を指します。したがって、あるポイントが「25/25のピボットハイ」になるのは、そのポイントの左側25本と右側25本の間にこのポイントを上回る高値が存在しない場合を指します。

このインジケーターは「ジグザグ」をこのピボットポイント上に描きますが、それに加え、他のサイズのピボットポイントについてのデータも収集しながらタッチ回数をカウントし、さらにラインをフィルタリングします。

「ジグザグ」を計算して違うサイズのピボットのデータを収集した後で、あり得るラインをすべて作成し、それをフィルタリングした後にチャート表示する仕組みになっています。チャート上には表示されませんが各ラインにはタッチエリアがあり、これは線が引かれたポイントで計算されたデフォルトの平均ATRの半分になっています。このエリアはラインと価格チャートの間に位置し、ラインをわずかに外れたタッチを修正したり、ラインをフィルタリングする際に使用されます。各ラインは条件によって2つの部分に分けられます:

  1. ベース部分: 最初に定めた2点を結ぶ線分
  2. 延長部分: 2番目のポイントからブレイクアウトポイントまで、あるいは利用可能な直近のバーまでの線分

構築された各ラインについて、以下のルールに準拠しているかをチェックします:

  1. 各ラインのベース部分には「ジグザグ」のピボットと実際に同じサイズで、「ジグザグ」のポイントでなくてもよいピボットが存在していること
  2. ベース部分が、そのラインの第2点のピボットと実際に同じサイズのピボットにタッチする線ではないこと
  3. 小さなラインのベース部分が、大きなラインのタッチエリアにないこと

フィルタリングされた後に残った各ラインについてパラメーターが計算され、ライン同士の交差についての処理が行われます。あるラインのベース部分が他のラインのベース部分にその長さの30%以上にわたって干渉している場合、これらのラインは交差しているとみなされます。ラインが交差した場合はそのうちの1本のラインが選択されて、チャート上に表示されます。最適なラインが選択されるパラメーターは以下のとおりです:

  1. タッチ回数: タッチとは、3/3のピボットポイントがラインのタッチエリアに触れるか交差していることを指します。タッチ回数が多いラインがベストとみなされます。
  2. ラインの全長: 延長部分も考慮に入れて、ラインの全長は長いほど優れています。
  3. ラインの2点目における実際のピボットの大きさ: 小さなラインは5/5のピボットを基本としていますが、これらのポイントはより大きなピボットになる場合もあります。2点目のピボットの実際のサイズが大きいほど、そのラインは優れていることになります。
  4. 傾斜角度: これは最後に比較される点です。ラインの傾斜角度が大きいほど、そのラインは優れていることになります。

チャートに表示されるラインがすべて定義されると、次はどのラインが延長されるかが決定されます。この決定は「延長はベース部分の長さの2倍を超えてはならない。」というルールに従います。ラインがこのルールに従っている場合、そのラインはブレイクアウトポイントまで、または右方向に無限に延長され続けます。そうでない場合、チャートはラインのベース部分のみを表示します。

複数のバーで連続して終値がラインから外れていると「ブレイクアウト」とみなされます。このバーの本数は「パラメーター」タブで調整ができます。デフォルト値は3です。

パラメーター:

  • ブレイクアウトまでのバーの数: ブレイクアウトの判定条件になるバーの本数。デフォルトは3です。
  • ラインサイズ: ラインを構築するジグザグのサイズを定義します。可能な値は「小」、「大」、「両方」です。
  • ピボットを表示: ラインを描く基準になるピボットポイントを強調表示します。