先物つなぎ足の「1!」と「2!」は何ですか?
先物つなぎ足とは、満期日が異なる個別の先物を連結することによって得られる人工的な先物銘柄のことを指します。この方法を使うと価格の系列が滑らかに結ばれ、個々の先物を手動で切り替える必要がなくなるため、長期的なトレンドやパターンを見極めるのに役立ちます。TradingViewのチャートにおける先物つなぎ足の限月交代については、こちらの記事に詳しい解説があります。
「1!」のつなぎ足(期近物)
「1!」のつなぎ足は、直近で満期を迎える限月を表しています。現在の限月が満期を迎えると、次の限月にロールオーバーされます。この系列では、現在の市場心理や値動きを正確に反映しているため、短期的な分析や取引に広く利用されています。
「2!」のつなぎ足(次の限月)
「2!」のつなぎ足は、直近の限月の後、2番目に満期を迎える限月を表しています。この2番目の限月が満期を迎えると、さらにその次の限月にロールオーバーされます。この系列では、次の限月に対する市場の期待感が捉えられ、潜在的な値動きを知ることができるため、中期的な分析や取引によく利用されます。
つなぎ足のメリット
つなぎ足にはトレーダーやアナリストにとって以下のような利点があります:
- 継ぎ目がない価格の系列: つなぎ足では価格の系列が滑らかになるため、トレンド分析やパターン識別が容易になり、トレーダーはより良い情報に基づいて意思決定を行うことができます。
- 分析の簡素化: 単一の連続した価格系列が作成されるため、個々の限月を手動で切り替える必要がなくなり、分析のプロセスが簡素化されます。
つなぎ足の制限事項
つなぎ足には利点がある反面、以下のような制限事項もあります:
- 人工的な価格表示: つなぎ足は合成された銘柄であるため、個々の先物取引の実際の取引価格を正確に表していない可能性があります。
- ロールオーバーの影響: ロールオーバー期間中は、価格の急騰やギャップが発生する可能性があり、テクニカル分析やトレードのストラテジーに影響を与える可能性があります。TradingViewのチャートにおける限月の切り替えの調整については、こちらの記事をご覧ください。
- トレードにおける制限事項: トレードできるのは「1!」のつなぎ足のみで、それができる取引所も限られています。現在のところ、CMEでのみ「1!」のつなぎ足でのトレードが可能です。ただし「2!」のつなぎ足による取引はできません。「1!」のつなぎ足や満期日がある先物に切り替えればトレードできるようになります。つなぎ足でのトレードについては、こちらの記事もご覧ください。