ボリンジャーバンド幅 (BBW)
定義
ボリンジャーバンド幅 (BBW) は、標準のボリンジャーバンド (BB) から派生したインジケーターです。ボリンジャーバンドはボラティリティインジケーターで、銘柄の価格に関連してプロットされる3本の線のバンドを作成します。ミドルラインは通常、20期間の単純移動平均線です。アッパーバンドとロワーバンドは、通常、SMA(ミドルライン)の上下2標準偏差です。ボリンジャーバンド幅は、アッパーバンドとロワーバンドの幅を定量的に測定する方法として機能します。BBWは場合によってはトレードシグナルの識別に利用する事ができます。
歴史
ボリンジャーバンド (BB) の作成者であるジョン・ボリンジャーは、ボリンジャーバンドの誕生からほぼ30年後の2010年にボリンジャーバンド幅を紹介しました。
計算
ボリンジャーバンド幅 = (アッパーバンド - ロワーバンド) / ミドルライン
基礎
ボリンジャーバンド幅 (BBW) は、アッバーバンドとロワーバンドの差を計算してパーセンテージで出力します。この値は、バンドの狭さを定義するために使用されます。ただし、トレーダーはBBWの値を見ただけでは、バンドが本当に狭いかどうかを判断できないことを理解する必要があります。 銘柄の相対的な狭さの重要性は銘柄によって異なります。ある銘柄で狭いと見なされる値が、別の銘柄ではそうでない場合があります。1つの銘柄で狭いと見なされる値が、同じ銘柄であっても時間足によって変更される場合もあります。バンドの狭さの重要性を正確に測定するには、テクニカルアナリストが過去のBBWの変動と価格パフォーマンスを調査して、トレードの精度を高める必要があります。
利用目的
スクイーズ
ボリンジャーバンドに関して最もよく知られている理論の1つは、ボラティリティは通常、エクスパンション(バンド拡大)とスクイーズ(バンド縮小)の期間で変動するというものです。 これを念頭に置いて、ボリンジャーバンド幅によって生成される主なトレードシグナルは、スクイーズとして知られています。
スクイーズのセットアップは非常に単純で、2つのステップで構成されます:
- 低ボラティリティの期間があります。この間バンドは狭く、価格は比較的横ばいです。
- 低ボラティリティ期間の後にボラティリティが急上昇し、価格がアッパーバンドを突破するか、ロワーバンドを下回ると、横方向に続いた動きが変化し、新しい方向性トレンドの始まりを示します。
強気のBBWスクイーズ
- BBWが下落します(下記の例ではしきい値は6%ですが、これは銘柄や時間足により変化します)。
- 価格がアッパーバンドをブレイクし、新しい上昇トレンドが始まります。ボラティリティも上昇します。
弱気のBBWスクイーズ
- BBWが下落します(下記の例ではしきい値は9%ですが、これは銘柄や時間足により変化します)。
- 価格がロワーバンドを下回り、新たな下降トレンドが始まります。ボラティリティも上昇します。
サマリー
ボリンジャーバンド幅 (BBW) は、「スクイーズ」を識別する為の非常有用なテクニカル分析ツールであり、優れた売買シグナルを表す事があります。もちろんトレーダーは、スクイーズセットアップ後のブレイクアウトは時々失敗し、ラリーが起こらないという事に常に注意を払う必要があります。ブレイクアウトが強力で本当のブレイクアウトであるかどうかを実際に判断するには、トレーダーによる判断が必要です。そうは言っても、スクイーズが発生した後に強い上昇トレンドまたは下降トレンドが発生すると、それに備えていたアナリストやトレーダーには大きな機会がもたらされます。
パラメーター
期間
アッパー/ロワーバンドのベースとなるSMAの計算に用いる期間です。デフォルトは20です。
ソース
各バーの計算に用いるデータを指定します。デフォルトは終値です。
標準偏差
アッパーバンドとロワーバンドのSMAからの距離を指定する標準偏差の数です。デフォルトは2です。
スタイル
ボリンジャーバンド幅
ボリンジャーバンド幅の値を表示するラインの可視性を切り換える事ができます。ボリンジャーバンド幅のラインの色や太さ、ビジュアルタイプ(デフォルトはラインです)を選択する事も可能です。
小数点以下の桁数
インジケーターの値を四捨五入して残す小数点以下の桁数を設定します。この数値が大きいほど、インジケーターの値の小数点以下の桁数が多くなります。