板情報 (オーダーブック) : その内容と使用方法
板情報 (オーダーブック)は、市場における需要と供給のトレンドを把握するために使用するツールです。以下では、このツールにどんな機能があるか、トレード戦略にどのように組み込めばよいかなどの詳細をご紹介します。
目次
- 板情報とは何ですか?
- 板情報の機能
- 板情報を使い始めるには
- 知っておくべき重要な機能は何ですか?
- 板情報に使われるデータは何ですか?
- 発注の方法
- 注文の変更方法
- ラベルとその色の意味は?
- 未決済ポジションの確認と管理方法
- 注文のキャンセル方法
板情報とは何ですか?
板情報(別名: オーダーブック)は、ある銘柄について価格別に売買の注文数を知ることができるツールで、これを使うと需要と供給についての理解が広がります。注文数が多いとそれだけ流動性が高いことになるので、しばしば市場の流動性を示す指標としても利用されます。板情報は、各銘柄の売買注文状況をデジタルデータにして掲載する本のようにも見えるため「オーダーブック」と呼ばれることもよくあります。
板情報の機能
いま現在1ドルの値がついている資産を例にすると、板情報では0.9ドルや1.1ドルなどの価格帯に存在する注文の数が示されます。これによってタブを切り替えたり手動で追跡せずとも、この資産の需要と供給についての情報を得ることができます。
板情報を使い始めるには
板情報を使い始めるには、レベル2データをサポートするブローカーに接続する必要があります。手順は以下のとおりです。
- トレードパネルで「トレード」ボタンをクリックします。
- 画面右側にツールが新たに表示されます。「注文」と「板情報」の2つのタブから選択が可能です。
- 「板情報」をクリックすると、チャート上で選択されている銘柄についての板情報を見ることができます。
もしデータが何も表示されない場合は、選択したブローカーでそのシンボルが取引されていない可能性があります。
知っておくべき重要な機能は何ですか?
[1] — 発注済の注文です。
[2] Asks / [3] Bids — 市場での注文量です。
[4] — 発注用のセルです。普通にクリックすると指値注文が発注されます。Ctrlキーを押しながらクリックすると逆指値注文が発注されます。
[5] — 現在表示中の銘柄で全ての指値注文、または、全ての逆指値注文をキャンセルするボタンです。
[6] — 表示を中央に戻すボタンです。
[7] — 未決済ポジションのサイズ合計です。
[8] — 未決済ポジションすべての損益です。クリックすると表示設定を金額/pips/パーセント値に変えることができます。
[9] — ポジションを決済します。
[10] — ポジションを反転(途転)します。
[11] — 現在表示中の銘柄で全注文をキャンセルするボタンです。
[12] — 「ユニット」欄で発注時の売買数量を表示します。
板情報に使われるデータは何ですか?
板情報のデータはブローカーから配信されますが、板情報とチャートのデータはデータソースの違いによって少し異なる場合があります。
板情報ではデータは固定された状態で表示されます。これはいま表示されている価格帯で価格が動いている間は、その価格帯の表示が固定されるということです。
この情報を表示するためにいつでも現在価格を中央に表示させることができます。そのためには [6] の表示を中央に戻すボタンをクリックします。
発注の方法
ここまで板情報の機能を紹介してきましたが、ここからは発注や注文の変更方法を説明します。
- 成行注文を行うには「成行買」または「成行売」ボタンをクリックします。「ユニット」欄の数字は売買数量を示しており、板情報ウィンドウ下部の [12] で指定できます。
- 指値注文を行う場合は希望する価格の隣にあるセルをクリックします — 左側のカラムが「買い」、右側のカラムが「売り」です。
- 逆指値注文を行う場合は、WindowsであればキーボードのCtrlキー、MacであればCommandキーを押しながら希望価格のセルをクリックします — 左側のカラムが「買い」、右側のカラムが「売り」です。
- また、希望価格の隣にあるセルを右クリック(MacであればControlキーを押しながら右クリック)すると、以上全ての注文タイプを利用できます。こうすると、成行/指値/逆指値から注文タイプを選べるウィンドウが表示されます。
確認のポップアップが毎回表示されますが、必要ない場合は設定で非表示にすることができます。
注文の変更方法
注文を変更するには、下記手順のいずれかを行います。
- 板情報中に表示されている発注済の注文 [1] をクリックしてください。ウィンドウが開くので、そこで必要に応じてパラメーターを変更します。変更したら「注文を変更する」をクリックします。
- 注文を別の価格水準へドラッグします。上と同じダイアログボックスが開きます。
注文の変更方法は以上です。
ラベルとその色の意味は?
現在有効な「指値買い」と「指値売り」注文は緑色で表示されます。
現在有効な「逆指値買い」と「逆指値売り」注文は赤色で表示されます。
現在有効な「逆指値買い(指値執行)」と「逆指値売り(指値執行)」注文は黄色で表示されます。これらの注文の間では、指値水準の色の方が逆指値水準よりも薄くなっています。
未決済ポジションの確認と管理方法
注文済のポジションの状態を確認・管理することによって、トレード戦略をよりよく制御できます。方法は以下のとおりです。
選択中の銘柄で(売りまたは買い)未決済ポジションを保持している場合は、 板情報下部にポジションの合計サイズが数字で示されます。
ロング(買い)ポジション保有の場合にはボックスは青色になり、ショート(売り)ポジション保有の場合にはボックスは赤色になります。
ロングポジションの場合(価格の上昇を見込んでいる場合)、以下のように表示されます。
同様にショートポジションの場合(価格の下落を見込んでいる場合)、以下のように表示されます。
ポジションを決済するには、板情報の下部にある [9] の全決済ボタンを使います。途転するには [10] の反転ボタンを使います。
注文のキャンセル方法
注文のキャンセルも簡単に行うことができます。キャンセル内容に応じて、以下の手順に沿って操作を行ってください。
- 単一の注文をキャンセル — 各注文ラベルの隣にある「×」印をクリックします。
- 買い注文をすべてキャンセル — 左側青色の買いの列の下にある「×」印 をクリックします。
- 売り注文をすべてキャンセル — 右側赤色の売りの列の下にある 「×」印 をクリックします。
- 注文をすべてキャンセルする — 板情報ウィンドウの下部にある「全注文取消」ボタンをクリックします。