オプション戦略ビルダーの概要
オプション戦略ビルダーはネイキッドオプション、バーティカルスプレッド、ストラドルといった標準的なオプション戦略について、そのリスクプロファイルを視覚化することができるツールです。戦略を選択して、自分が立てた市場の見通しに従ってパラメーターのカスタマイズができます。具体的にはそこで満期日を選択して、ストライク(権利行使価格)とポジションサイズを調整することになります。ビルダー各部についての詳細を以下で説明します。
戦略
このマニュアルにおいて「戦略」または「オプション戦略」という用語をくりかえし用いるので、まずそれを次のように定義します: 「オプション戦略」とは、オプションまたはオプション原資産の1つまたは複数のポジションの集合のことです。
戦略内のポジションを「戦略のレッグ」または「レッグ」と呼びます。したがって、どの戦略も、1つまたは複数のレッグから構成されています。
制御
制御項目がいくつか設けられており、ここでオプション戦略を選んで、そのパラメーターを調整することができます。
現在値
戦略のパラメーターの大部分について、制御項目の下に現在値を示すパネルがあります。
最大損失 / 最大利益
戦略について理論上可能な最大損失と最大利益の値を示します。 詳細はこちらをご覧ください。
勝率
リスクプロファイルチャートには、その戦略が満期を迎えるときに利益になる緑色のゾーンと、損失になる赤色のゾーンがあります。詳細はこちらをご覧ください。
ブレークイーブン
ブレークイーブンポイントとは、満期時に戦略の利益がゼロになる原資産価格のことを指します。詳細はこちらをご覧ください。
ギリシャ指標
選択したストラテジーの現時点でのデルタ、ガンマ、ベガ、シータ、ローの値です。
ギリシャ指標の値は、戦略の各ポジションが合計されます。ギリシャ指標の値は、戦略の各ポジションが合計されます。例えば、デルタ値が 0.66 と -0.22 のオプションが2つある場合、戦略全体のデルタは 0.66 - 0.22 = 0.44 となります。同じルールがすべてのギリシャ戦略にも適用されます。
各項目の詳細は以下をご覧ください:
チャート
これがビルダーの核になっているものです。X軸が権利行使価格。左側のY軸では戦略の損益を示しています。右側のY軸では、選択されたギリシャ指標の値(オレンジ色の線)を示しています。
チャートはマウスホイールを使って拡大することができます。
チャート上には次のような線があります:
ペイオフプロファイル、またはリスクプロファイル – 緑色/赤色の線
戦略が満期を迎えた時の財務結果を示しています。線が緑色のゾーンでは、満期時に利益を上げていることになります。
損益 – 青色の線
現時点でのストラテジーの損益は、原資産価格に依存しています。タイムディケイによって、この線は満期時のペイオフプロファイルとなります。
ギリシャ指標 – オレンジ色の線
チャート下部の選択項目で、チャートに表示されるギリシャ指標を選択できます。
オプションボード
この表示では、オプションシリーズデータについての標準的な表が表示されます。
列
- ストライク – 権利行使価格を示します。この列の左側にはコールオプションのデータがあり、右側はプットオプションのデータの列になっています。
- Bid/Ask - オプションの実際の最良買値と売値
- デルタ、ガンマ、ベガ、シータ、ロー – オプションのギリシャ指標
戦略のレッグの強調表示
強調表示されたBidとAskは、選択した戦略のレッグで操作を行ったことを示しています。Askが強調表示されている場合は、この契約において(最良売値で買った)ロングポジションを持っていることを意味します。逆に、ショートのレッグの場合、最良の買値で売ったことになります。つまり、この場合は最良の買値の列が強調表示されることになります。