最終利回り (YTM: Yield To Maturity)

最終利回りとは、債券を満期まで保有した場合に受け取ることができるトータルリターンについて、その見込み額を評価する際に用いられる金融指標です。最終利回りの計算で考慮されるのは、その債券の現在の市場価格、額面金額、クーポンレート、そして満期までの残存期間です。債券を満期まで保有した上で、クーポンの支払いをすべて最終利回りの割合で再投資した際に得られるリターンを年率で表したものになります。

最終利回りの計算には下記の式を用います:

最終利回り = (年間のクーポン + (額面金額 – 現在の終値) ÷ 満期までの年数) ÷ ((額面金額 + 現在の終値) ÷ 2) * 100

  • 年間のクーポン: 債券から得られる年間の利払い額で、クーポンレートと額面金額に基づいています。
  • 額面金額: 満期時に債券保有者に払い戻される、債券の名目上の金額です。
  • 現在の終値: 債券の現在の市場価格のことを指します。
  • 満期までの年数: 債券が満期日に到達するまでに残された期間を指します。

最終利回りは、債券の現在の利回りと比較して全体的なリターンの可能性を把握することができるので、非常に重要な指標となっています。最終利回りでは、定期的な利払い額だけでなく、債券を満期まで保有した際に生じ得るキャピタルゲイン/ロスについても考慮されています。