フリーキャッシュフロー成長率 (Free cash flow growth %)
フリーキャッシュフロー成長率とは、ある特定の期間でフリーキャッシュフローがどれだけ変化したかを割合を使って測定する財務指標です。フリーキャッシュフローとは、企業が事業活動から生み出した現金から、企業の基盤を支える資産を維持・拡大するのに必要な設備投資額を差し引いた金額を表すものです。
この指標を計算する際に利用される期間は様々で、次のようなものがあります:
- 前年度比 (Annual YoY) : 直近の2年間(例: 2023年と2024年)でフリーキャッシュフローを比較します。
- 前年同四半期比 (Quarterly YoY) : 直近四半期(例: 2024年第2四半期)と前年同四半期(例: 2023年第2四半期)でフリーキャッシュフローを比較します。
- 直近12ヶ月前年比 (TTM YoY) : 直近における過去12ヶ月間(例: 2024年の第2四半期終了時からの過去12ヶ月間)とそこからさらに12ヶ月遡った期間(例: 2023年の第2四半期終了時からの過去12ヶ月間)でフリーキャッシュフローを比較します。
- 前四半期比 (Quarterly QoQ): 直近の2四半期(例: 2024年第2四半期と2024年第1四半期)でフリーキャッシュフローを比較して、これらの四半期間での変化を評価します。
フリーキャッシュフロー成長率は、営業と設備投資にかかる費用をカバーした上で、その企業にどれだけの剰余金を生み出す能力があるかを評価するのに役立つ指標です。この指標によって企業の財務の健全性はもちろん、将来予想される投資・債務返済・株主への還元に必要な現金を生み出す能力も示されます。前期と比べて成長率がプラスであればキャッシュフローの増加が、成長率がマイナスであればキャッシュフローの減少が示唆されます。