RCIリボン (RCI Ribbon)

RCIリボンでは3つの異なる計算期間を持つ順位相関指数 (RCI) がプロットされますが、これにより価格変動の典型的な方向が複数の期間にわたってどんな一致を見せているかがわかります。

順位相関指数 (RCI) は、価格変動の方向にどれだけ一貫性があるかを測るのに役立つオシレーターです。計算対象の期間だけ過去に遡った時に、価格がどれだけ忠実に同一方向のトレンドをフォローしているかを評価します。モメンタムオシレーターとは異なり、RCIはバーインデックス(各バーに付された連続的な番号)とそれらの価格の順位との相関関係を測定するため、価格の絶対値よりもその相対的な並びの順序に敏感に反応する特徴があります。

3つのRCIオシレーターを同時に分析することによって、価格変動の方向が複数の時間軸で比較的そろっているか、あるいは短期的な方向転換が長期的な構造から乖離しているかを把握できます。

計算

RCIリボンの計算は標準のRCIと同じ計算式に基づいています。各オシレーターはいずれも指定された計算期間にわたり、価格とバーインデックスについてのスピアマンの順位相関係数を求め、それをスケール変換した値を表します。このインジケーターは以下の計算を実行してRCIの値を求めます:

  1. 価格に順位を付けます。これは各価格を昇順に並べ替えた際の順位です。並べ替えた後の各価格の位置が初期順位になります。最安値には順位0、最高値は順位N - 1が付けられます。なお、Nは期間内のバーの本数です。たとえば、計算対象の価格が10、12、15、12の場合、初期順位はそれぞれ0、1、3、2となります。
  2. 同順の価格がある場合は順位を調整します。2つ以上の価格が等しくなった場合は、それらの各々にその順位位置の平均値を最終順位として割り当てます。たとえば、上記1.で述べた計算対象の価格については、最終順位が0、1.5、3、1.5になります。この場合1位と2位の価格が等しいので、順位を表す数字の1と2の平均をとって1.5がそれぞれの最終順位となります。
  3. 価格順位とバーインデックスの間の相関係数を計算します。そして、その値に100を乗じます。

この結果、値が-100から+100の範囲で変動するオシレーターが完成します。定義は以下のとおりです:

  • 値が+100の場合、分析期間中に価格が一貫して上昇したことが示されます。
  • 値が-100の場合、分析期間中に価格が一貫して下落したことが示されます。
  • 値が0に近いと、分析期間中の価格の方向に、ほとんどあるいは全く一貫性が見られないことが示されます。

このインジケーターでは3つの独立したRCIオシレーターを計算してプロットします:

  • 短期RCI(青色のライン)
  • 中期RCI(赤色のライン)
  • 長期RCI(緑色のライン)

さらに、-80、0、+80の水準に水平線が表示されます。この範囲外の値は、期間全体にわたり一貫して強い上昇や下降が見られたことを示唆します。また、RCIの値が正/負のいずれかで連続で出現している場合、とりわけ値が範囲の端に近い場合はトレンドの強まりを示唆している可能性があります。各オシレーター間で発生するダイバージェンスによって、短期的なモメンタム(勢い)の変化や平均へと回帰する可能性を見極めることができます。

パラメーター

ソース

インジケーターが各RCIの計算に使用するソースの系列です。デフォルトではシンボルの終値を使用します。

短期RCIの期間

短期RCIが計算対象にするバーの本数です。

中期RCIの期間

中期RCIが計算対象にするバーの本数です。

長期RCIの期間

長期RCIが計算対象にするバーの本数です。