フォルクスワーゲン・テネシー工場での組合投票、最初の開票でUAWが優勢に

2024年4月19日18:13 UTC

VOW

TSLA

7201

フォルクスワーゲン VOWのテネシー工場における重要な組合化投票の早期集計では、ほとんどの労働者が全米自動車労組への加入に賛成した。

勝利すれば、チャタヌーガ工場は1940年代以降、選挙によって組合化された南部初の自動車工場となり、南部で組合化された初の外資系自動車工場となる。

また、テスラ TSLAを含む全米の10社以上の自動車メーカーが所有する工場の組合化を目指すUAWのショーン・フェイン会長のキャンペーンにとっても大きな一撃となるだろう。フェイン氏と彼のチームは、この取り組みに2026年まで4,000万ドルを費やすことを約束している。

全米労働関係委員会の連邦職員が公式集計を行っている。UAWは、集計が行われている部屋に代表者を置いているが、これまでに集計された投票は1300対399で組合を支持していると述べた。同工場で投票権を持つ労働者は約4300人。

ウォッチ・パーティーでは、赤い「Future UAW Member」Tシャツを着たVW労働者数十人が、集計結果が出ると歓声を上げた。

() 最終結果は午後11時（日本時間、以下同じ）ごろになる見込み。

「VW工場で働くアイザック・メドウズさんは、組合支持に投票したと語った。UAWは僅差で票を失ったが、VW工場で働くアイザック・メドウズ氏は、「他の誰もが注目している」と語った。

2014年と2019年の同工場での投票ではUAWは僅差で敗れたが、今年の投票に先立ち、労働組合に対する世論の支持は急上昇しており、ビッグスリー自動車メーカーとの契約交渉（(link)）は昨年成功した。

UAWは、工場の適格労働者の70％が組合化を支持するカードに署名した時点で投票を開始すると発表している。

UAWの成功によって他の工場でも組合結成の機運が高まることが広く期待されているが、米国南部の多くの地域では反組合感情が根付いている。今週初め、テネシー州を含む南部6州の共和党知事が組合結成反対を表明した。

「カリフォルニア大学バークレー校のハーレー・シェイケン教授（労働学）は、「私たちは今、一般的な労働組合に関して、前例がないほどの異常な時期を迎えている。

ここ数カ月間、電気自動車のSUV「ID.4」などを生産する同工場の有志労働者グループは、デトロイトのUAW幹部から時折指導や支援を受けながら、支持を集めるための組織化会議を開いてきた。

同工場の従業員の中には、UAWに加入すれば将来的に労働者の雇用保障が弱まる可能性があると反論する者もいる。

従業員や地域住民の組合支持者と反対者の両方が車道に列をなしていた例年とは対照的に、投票が行なわれた工場の構内は静かだったというのが、双方の労働者の一致した意見だ。

金曜日の午後、同工場の労働者によると、組合支持者は「Stand Up, UAW」と書かれた赤いTシャツを、反対者は「Still no UAW」と刺繍された白いTシャツを着ていたが、会社の規則により工場に入る前に両者ともシャツを脱いでいたという。労働者たちによると、投票が終わりに近づくにつれ、工場内の人々は興奮と緊張に包まれているという。

UAWが作成した12ページのパンフレットの中で、労働組合は労働者がどのような利益を得るかについて主張を展開した。

「フォルクスワーゲンは過去3年間で750億ドルの利益を上げた。「フォルクスワーゲンは過去3年間で750億ドルの利益を上げた。

「なぜわかるのか？なぜなら、世界中のフォルクスワーゲンの自動車労働者は全員、組合員だからだ
ここチャタヌーガを除いては」と付け加えた。

VWは、世界で唯一の非組合員工場での投票について中立の立場をとっていると述べた。UAWは以前、1988年に閉鎖される前にラビット車を製造していたペンシルバニア工場でVW労働者の代表を務めていた。

VWは何十年もの間、南部の自動車工場でストライキを起こしてきた。以前VWで僅差で敗北した2回に加え、日産 7201が所有する南部の工場でさらに3回、2017年のミシシッピ州を最後に大きな敗北を喫している。

それ以来、広範な労働運動はいくぶんルネッサンスを遂げ、昨年はさまざまな産業で記録的な数の労働者がストライキに突入した（(link)）。

昨年秋、ジョー・バイデン米大統領（(link)）はデトロイト郊外のピケ・ラインを歩き、組合はゼネラル・モーターズ GM、フォード・モーター F、ステランティス STLAMから2桁の昇給率と生活費の引き上げを勝ち取った。その結果、非組合員である自動車メーカーによる賃上げの波に火がつき、一部のアナリストは組合を締め出すためのものだと指摘した。