RTX、航空好調と軍事需要で利益20%急増
航空宇宙・防衛大手RTX RTXは10日、堅調な商用アフターマーケット事業と軍用機器需要に支えられ、第1四半期の利益が20%急増したと発表した。
バージニア州アーリントンを拠点とする同社は、3月31日に終了した四半期の純利益を、前年同期の14億3000万ドル(1株当たり97セント)に対し、17億1000万ドル(1株当たり1.28ドル)と報告した。
新型旅客機の供給が制限される中、航空会社が航空機の耐用年数を延長し、航空需要の回復に対応する必要があったため、アフターマーケット事業が好調だった。
RTXの子会社であるプラット・アンド・ホイットニーは、GTFエンジンの検査が進む中、売上高が23%増加した。
クリス・カリオ最高執行責任者(COO)は声明で、「GTFフリート管理計画は順調に進んでいる」と述べた。
昨年の一部GTFエンジンの品質危機を受け、RTXは2024年から2026年にかけて年間350機のジェット機が接地され、60億ドルから70億ドルのリコール費用がかかると見積もった。
航空電子機器と航空宇宙部品を製造するRTXのコリンズ・エアロスペース部門の売上高は、純正品とアフターマーケット・サービスの両方に対する旺盛な需要に牽引され、9%増加した。
RTXの防衛部門であるレイセオンの営業利益は、需要の高いパトリオット防衛システムとサイバーセキュリティ、インテリジェンス、サービス事業の売却益に助けられ、74%急増した。
当四半期、レイセオンはドイツのパトリオット生産について12億ドルの受注を計上した。
ロシアによるウクライナ侵攻、中国による侵略、中東での紛争を受け、米国製兵器に対する国際需要は急増している。
RTXの四半期売上高は12%増の193億ドルに跳ね上がった。
同社は、売上高780億~790億ドルに対し、2024年の1株当たり利益予想を5.25~5.40ドルと再確認した。