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金曜のデータで目先の利下げ観測に別れを告げる

キーポイント:
  • 米国株価指数は上昇、ナスダックは約2%上昇で首位。
  • S&Pのセクター別上昇率トップはコミュ二ケーションズ、最下位はエネルギー
  • ユーロSTOXX600指数は1%超の上昇
  • ドル上昇、金上昇、原油上昇。
  • 米10年債利回りは4.66%まで低下

金曜のデータは目先の利下げ期待に別れを告げる

金曜日に発表された経済指標はほぼ予想通りであり、連邦準備制度理事会(FRB)が近い将来利下げに踏み切るという期待に釘を刺す結果となった。

米商務省が発表した3月の個人消費支出 (link) (PCE) データは、予想通りであった。

もちろん、最も注目されたのは物価指数である。これはパウエル&Coが愛用するインフレ指標であり、3月の物価がどのように推移したかを示す最後の情報である。

月次ベースでは、ヘッドラインとコア((食品とエネルギー項目を除く))、いずれも0.3%上昇し、コンセンサスに釘付けとなった。

前年同月比では、ヘッドライン・インフレ率が2.7%、コア・インフレ率が2.8%と、アナリスト予想を10ベーシスポイント上回った。

このレポートは、賃金上昇率、CPI、PPIなど、インフレ率が依然冷え 込んでいるものの、FRBが目標とする年率2%に向けて下降線をたどる中で、道 に岩があることを示唆した、これまでのインフレ率の読みと一致している。

FRBは (link)、辛抱強く、データに依存することを誓っている。CMEのFedWatchツールによると、早ければ7月にも25bpの利下げが実施される可能性は49.1%から30.4%に低下している。

「インフレが高水準にあること、そしてこれが2024年のニューノーマルであることを考えると、市場はFRBの利下げに対する期待を乗り越える必要があるだろう」とIndependent Advisor Allianceのチーフ・インベストメント・オフィサー、クリス・ザッカレリは書いている。「確かに、FRBは利下げを1回行うかもしれない。(、あるいは全く行わないかもしれない。)。しかし、景気後退に陥らない限り、FRBが3回以上の利下げを行う可能性はない。

その他、個人消費は予想以上に堅調で、2月の0.8%増を上回り、個人所得は0.5%増と予想通りだった。

「コメリカ・バンクのチーフ・エコノミスト、ビル・アダムスは言う。「3月の所得と個人消費は堅調に増加し、昨日報告された第1四半期のGDPの鈍化がスタグフレーション経済の兆候ではないことを少し安心させてくれるだろう。

可処分所得に占める未使用額を示す貯蓄率は3.2%と、2022年10月以来の低水準に落ち込んだ。

最後に、ミシガン大学(UMich)、4月の消費者マインド (USUMSF=ECI)の最終結果をお伝えしよう。

消費者マインドは0.7ポイント低い77.2に修正されたが、これは主に短期的な期待が1ポイント悪化したためである。

「全体として、消費者は次の選挙の結果を待つ間、経済の将来の軌道について不安を表明し続けている。「しかし、現時点では、世界的な地政学的要因が消費者の頭の中にあることを示す証拠はない。

このグラフは、PCEレポートで示された個人消費の月次変化に対する消費マインドの月次変化を示しており、消費者の言動がしばしば食い違うことを示している:

インフレ期待は短期的に過熱し、1年予想は3.2%に上昇したが、5年予想は3%に据え置かれた。

どちらも今日のコアPCE値より高い。

(スティーブン・カルプ)

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