練行足のヒゲはどういった意味ですか?

練行足チャートで、ヒゲは、ある1つの練行足のレンガの中で大きな値動きがあったことを示しています。

新しい練行足のレンガは、練行足チャートのボックスサイズに指定された値に基づいて形成されます(ボックスサイズの計算方式が従来方式に設定されている場合はその値で、ATRに設定されている場合は、ATRで算出された値で)。また、新しいレンガが現れる条件は、最後に形成された練行足レンガの方向にも関係します: その直近のレンガと同じ方向の新しいレンガを形成するには、価格がその同じ方向にボックスサイズ x 1倍分の値動きがある必要があります。一方、逆方向のレンガを形成するには、価格はボックスサイズ x 2倍の値動きが必要になります。例えば具体的には、価格が変動し、最後のレンガの始値の水準に到達した後、その水準を超えてさらに1ボックスサイズ分の値動きが必要にあります。

時に、価格が最後のレンガの方向とは反対方向に1ボックスサイズ以上、2ボックスサイズ未満動くことがあります。これは、練行足チャートの方向を反転させるほどではありませんが、それに近い明確な価格変動を示しています。このような状況が、練行足チャートでヒゲとして強調表示されます。結果として、高値のヒゲは下降のレンガにのみ表示され、安値のヒゲは上昇のレンガにのみ表示されます。

練行足チャートでは、デフォルトでヒゲが有効になっています。チャート設定のダイアログのシンボルタブで、ヒゲの有無や色を調整することができます。

練行足のレンガの始値と終値は合成値で常にボックスサイズの値で割り切れるのとは異なり、練行足のヒゲは、練行足チャートではなく、通常のローソク足チャート上の実際の価格に基づいています。これらの値のソースは、(チャート設定で指定した)練行足チャートのソースに依ります。つまり、練行足チャートが終値のみに基づく場合、ヒゲは終値の最高値と最安値を表し、OHLCを選択した場合、ヒゲの最高値と最安値はそれぞれ高値と安値を示します。

具体的なケースで見てみましょう: 

スクリーンショットの上のチャートは、AAPLの日足の練行足チャートです。ソースはOHLCで、ボックスサイズは3に設定されています。2つの連続した下降のレンガがあり、2つ目のレンガは、2022年の4月11日に形成されました。その次のレンガも下降で、2022年4月18日に形成され、171.27の高値のヒゲがあります。

その下のチャートでは、同じシンボルと時間足で通常のローソク足チャートを開き、2022年4月18日のレンガがどのローソク足を元にしているかを確認しています。その前のレンガは2022年4月11日に形成されましたので、それ以降から2022年4月18日までのデータが次のレンガの形成に利用される事になります。

このケースでは、新たな下降のレンガが形成される165の水準まで下落する前に、先に171.21まで上昇したことがわかります。この高値の価格は、その前のレンガの始値 (171) を上回りましたが、練行足チャートの方向を上に転換するには不十分でした。 そして、その高値の水準に達した後、価格は再び下落し、下降のレンガが形成されました。これらの値動きの結果として、練行足のレンガに高値のヒゲが形成され、上昇方向への価格変動が反映されています。