新値足(ラインブレイク)チャートとは
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新値足(ラインブレイク)チャートとは
新値足(ラインブレイク)チャートは、カギ足や練行足に似た日本のチャートスタイルで、時間経過は考慮せずに価格変動のみにフォーカスを当てたものです。
新値足チャートは (ライン(足)と呼ばれる)一連の上昇バーと下降バーで構成されます。上昇ラインは価格の上昇を表し、下降ラインは価格の下落を表します。チャート上で新たにラインが確定する条件は、その終値が過去のラインでカバーされたレンジをブレイクした時に限ります。
チャート設定のパラメーター「ライン(足)の数」によって、計算に使用する過去のライン数を制御できます。一般的な「ライン(足)の数」の設定は3です。このとき、現在の足の終値が過去3本のラインの高値を上回るとチャート上に新しく上昇ラインが表示され、現在の足の終値が過去3本のラインの安値を下回ると同様に下降ラインが表示されます。
現在の価格の方が高ければ上昇ラインとなり、低ければ下降ラインになります。現在の足の終値が同じだった場合や、明らかに反転したと言えるほどの逆方向の動きがなかった場合は、新しいラインは描かれません。
ラインの種類
新値足チャートに描かれるラインは以下4種です:
- 上昇ライン: 上昇トレンド中に形成されます。
- 下降ライン: 下降トレンド中に形成されます。
- 上昇予測ライン: 日中の時間足で(実際の終値が確定する前に)現在の値に基づいて形成され、上昇を示唆するラインです。
- 下降予測ライン: 日中の時間足で(実際の終値が確定する前に)現在の値に基づいて形成され、下降を示唆するラインです。
ラインの計算方法
新しい終値が確定するたびに、以下の3つのいずれかの事象が発生します。
- 同じ色の新規ラインを形成: 価格が同じ方向に伸びる場合
- 違う色の新規ラインを形成: 価格が反転したと見なすのに十分な価格変動が生じた場合
- 新規ラインなし: 価格変動がない場合、あるいは価格が反転したと見なすのに十分な価格変動が生じていない場合
「ライン(足)の数」の値を定義すると、チャートでは現在の終値と「ライン(足)の数」だけ遡った高値/安値が比較されます。入力した値が「3」の場合、現在の終値と直近で確定した3本のラインまで遡った高値/安値が比較されます。上昇ラインや下降ラインが描かれるのは、現在の終値がこの高値より上にある場合やこの安値より下にある場合に限ります。そして、上記のガイドラインに基づき都度条件に合うラインが引かれる(もしくは、上記ケース3の場合は引かれない)ことになります。
新値足チャートの使用例
新値足チャートは、カギ足や練行足チャートに非常によく似ていて、ノイズを除去し価格の動きを要約して理解しやすくする方法として人気があります。新値足チャートの代表的な利用方法には、サポート&レジスタンスの確認、ブレイクアウトの識別、古典的なチャートパターンの判別といったものがあります。
サポート&レジスタンス: 新値足チャートを利用すると、サポートとレジスタンスの位置が明確になる場合がよくあります。
ブレイクアウト: サポートとレジスタンスのレンジ内で反発を繰り返した後で、明確に一定方向にバーが生成され始めるとブレイクアウトが発生したと見なすことができます。
古典的なチャートパターン: 古典的なチャートパターンを見極めやすくなります。
新値足チャートの設定

- 上昇バー: 上昇バーの色と枠を変更します。
- 下降バー: 下降バーの色と枠を変更します。
- 上昇予測バー: 上昇予測バーの色と枠を変更します。
- 下降予測バー: 下降予測バーの色と枠を変更します。
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