VWAPオートアンカー

VWAPオートアンカーは、ユーザーが定義した単一の期間において、出来高加重平均価格の計算結果を表示するインジケーターです。一般的なVWAPの計算の仕組みや考え方の基本は、こちらのヘルプセンターの記事に解説があります。

VWAPオートアンカーは、他のVWAPインジケーターや描画ツールと異なり、チャート上の直近の期間の開始地点に自動的に紐づけられ、その地点からの計算結果のみ表示されます。

なお、VWAPオートアンカーは、Pineで書かれていないため、ソースコードを確認することはできません。

パラメーター

ベース期間

VWAPの計算のアンカー、つまりVWAP再計算の頻度とその開始地点を指定します。利用できるオプションは以下のとおりです:

 

自動 - チャートの時間足によってVWAPの開始点が変化します。

  • 「セッション」 日足未満の時間足の場合
  • 「月」 日足の場合
  • 「Quarter」 2日足から10日足までの場合
  • 「年」 11日足から60日足までの場合
  • 「10年」 61日足以上の場合

Highest High - 「期間」オプションで指定された直近X本のバーの中で、最高値を記録したバーがVWAPの開始点になります。

Lowest Low - 「期間」オプションで指定された直近X本のバーの中で、最安値を記録したバーがVWAPの開始点になります。

Highest Volume - 「期間」オプションで指定された直近X本のバーの中で、最高出来高を記録したバーがVWAPの開始点になります。

セッション - 直近の日次セッション開始時がVWAPの開始点になります。

- 直近の週の初めがVWAPの開始点になります。

- 直近の月の初めがVWAPの開始点になります。

- 直近の年の初めがVWAPの開始点になります。

Quarter - 直近四半期 (3ヶ月間: 1-3月、4-6月、7-9月、10-12月) の期首がVWAPの開始点になります。

10年 - 直近10年の初めがVWAPの開始点になります。

世紀 - 今世紀の初めがVWAPの開始点になります。

Earnings - 表示中のシンボルにおいて、直近の収益報告時のバーがVWAPの開始点になります。

Dividends - 表示中のシンボルにおいて、直近の配当報告時のバーがVWAPの開始点になります。

Split - 表示中のシンボルにおいて、直近の株式分割時のバーがVWAPの開始点になります。

ソース

VWAPの計算に使用するソースです。慣例としてバーの平均値がソースとして使用されます。デフォルトでは「高値+安値+終値の平均」がソースになっていますが、「高値+安値の平均」も一般的なオプションです。

このオプションは、アンカー期間の計算には影響しません。つまり、Highest Highのアンカーは、ソースとして何が選択されていても、常に「高値」のデータを比較します。

期間

アンカー検索の際に分析されるバーの数を指定する項目です。「ベース期間」が、Highest High、Lowest Low、Highest Volumeの場合にのみ適用されます。例: 「ベース期間」をHighest High、「期間」を100に設定した場合、過去100本のバーから「最高値」を記録したバーを検索してVWAPの開始点とします。

Bands Calculation mode 

バンドの距離計算に使用する単位を指定します。'Percentage'を選択すると、倍率1は1%を意味することになります。

Bands Multiplier

ここで指定した値が標準偏差バンドの係数になり、チャート上に反映されます。

オフセット

この数値を変更すると、現在の市場に対してVWAPが前後に移動します。デフォルトは0です。

スタイル

VWAP

VWAPの現在の実際の値を示す価格ラインの可視性を切り替えることができます。VWAPラインの色、ラインの太さ、ラインの種類も選択できます。

Upper Band #1-3, Lower Band #1-3

VWAP標準偏差の可視性の切替、およびその色とラインのタイプの設定が可能です。

背景

標準偏差間の領域の塗りつぶしについての変更、および色の選択が可能です。

精度

インジケーターの値を切り上げて残す小数点以下の桁数を設定します。この数値が大きいほど、インジケーターの値の小数点以下の桁数が多くなります。