ギャップ (Gaps)

定義

ギャップとは取引がなかったにもかかわらずチャート上で2本のバーの間の価格が大きく変化した領域のことです。このようなギャップは、通常では市場が閉じている時間帯にセンチメントに強い変化が起こったときによく発生します。このインジケーターはチャート上のこうしたギャップを強調表示して、それがカバーされるまで (すなわち、新規のバーがそのギャップを越えるまで) ギャップを延長させます。

このインジケーターが表示するギャップには、主に2つのバリエーションがあります。現在のバーの安値が直前のバーの高値より高い場合はギャップアップであり、デフォルトでは緑色で表示されます。現在のバーの高値が直前のバーの安値より低い場合 (ギャップダウン) は、デフォルトでは赤色で表示されます。指定された設定に適合するギャップが現在のシンボルで見つからなかった場合、それに対応したメッセージが表示されます。

デフォルトではギャップの幅に基づいてフィルタリングが行われ、過去14バーの平均レンジ (高値-安値) から30%以上の幅がある場合にのみギャップを表示します。この偏差の割合については「パラメーター」にて変更することが可能です。

さらに、このインジケーターは新たな値動きでギャップがカバーされるまで、ギャップを無限に広げていきます。これは設定で最長ギャップトレール期限を有効にすることによって変更することが可能です。有効な場合、指定したバー数 (デフォルトでは300) を超えてギャップが延長された場合、ギャップが閉じられます。

サマリー

ギャップは取引所が活動していない期間に価格が急激に変動したことを示します。この情報を利用して価格が急変する状況から利益を得ようとするトレーダーもいます。

パラメーター

Close Gaps Partially(部分的にギャップを閉じる)

ギャップが閉じられる際のロジックを変更します。デフォルトでは、この設定はオフになっており、バーがギャップに入ると、そのバーがギャップの領域のごく一部にしか触れていなくても、ギャップが完全に閉じられます。この設定をオンにした場合、バーがギャップの領域に入った後に完全にカバーできないとギャップが部分的に閉じられ、このときの値動きでカバーできなかった部分がさらに延長されることになります(将来のバーでカバーされる可能性があります)。

以下のスクリーンショットのうち、上のチャートでは「部分的にギャップを閉じる」設定がオフになっているギャップが表示されています。2月初旬に大きなギャップダウンが起きたところから始まっていますが、そのギャップの下部が後続のバーでわずかにカバーされているため、ほぼ瞬間的に閉じられています。一方、下のチャートでは、「部分的にギャップを閉じる」設定がオンになっているため、ギャップの下部のわずかな部分だけが閉じられ、カバーされていない大きな部分はさらに右に延長され、最終的には将来の値動きによって閉じられることになります。

Max Number of Gaps(最大ギャップ数)

表示されるギャップの最大数を制限します。

Minimal Deviation(%)(最小偏差(%))

検出されるギャップの最小サイズを、過去14バーの高値と安値の平均レンジに対する割合で設定します。例えば、30に設定されている場合、インジケーターによって表示されるには、ギャップの幅が平均レンジの少なくとも30%である必要があります。

Limit Max Gap Trail Length(Bars)(最長ギャップトレール期限(本数))

チェックを入れた場合、ギャップの始まり (左端) からの最長期間をバーの本数単位で設定します。指定した期間を超えるギャップは切り捨てられます。