単純移動平均線 (SMA)

定義

移動平均線 (MA) は、価格に基づいた遅行 (または反応) インジケーターであり、一定期間の資産の平均価格を示します。移動平均線は、トレンドの確認や、サポートとレジスタンスのエリアの特定、またはモメンタムを測定する上でも良い方法です。基本的に、移動平均線はチャートを分析する際のノイズを軽減します。ノイズは価格と出来高の両方の変動によって生じます。移動平均線はすでに起こった事象に反応する遅行指標である為、予測指標としてではなく、確認や分析のためのインジケーターとして使用されます。

単純移動平均は、重み付けをしない移動平均です。つまり、各日付のデータはどれも等しく重要で、同じ重みをもっています。新しく日付が変わるごとに、最も古い日付のデータが削除され、最新の日付のデータが冒頭に追加されます。

SMAはノイズを除去して、シンボルの動きの全体的な方向性を見るのに役立ちますが、新しい変化への反応が遅いことも考慮に入れておく必要があります。SMAの期間が長ければ長いほど、大きな価格変動が生じた場合に、それが明確に反映されるまでに時間がかかることになります。

計算

期間Xの単純移動平均は、直近X個の値の合計をXで割ったものです。期間3のSMAの計算例を以下に示します:
期間内の合計 / 期間

終値: 5, 6, 7, 8, 9

1日目: (5 + 6 + 7) / 3 = 6
2日目: (6 + 7 + 8) / 3 = 7
3日目: (7 + 8 + 9) /3 = 8

パラメーター

Timeframe

計算対象にする時間足を指定します。このオプションを使うと、他の時間足のデータに基づくSMAが計算可能です。例えば、1時間足のチャートで計算されたSMAを、5分足のチャート上に表示することができます。

期間

移動平均の算出に使用する期間です。デフォルトは9期間です。

ソース

各バーのどのデータを計算に利用するかを設定します。デフォルトは終値です。

オフセット

この数値を変更すると、現在の市場価格に対して、移動平均線が前方または後方に移動します。デフォルトは0です。

平滑化

追加で表示できる移動平均線のことで、メインのSMAのデータに基づいて計算されます。ここで追加表示される移動平均線の種類と期間については、それぞれ「メソッド」と「期間」のパラメーターで設定することが可能です。チャート上にこの追加の移動平均線を表示させるには、まず最初に「スタイル」タブのセクションで「平滑化ライン」を有効にしておく必要があります。