ティックベースの時間足とは
日中の取引で価格の変化に即座に対応して短期的な変動を捉えたいときに、ティックベースの時間足を使用すると最大40,000本のバーにアクセスでき、市場の変化を細かく見ることができます。
ティックベースの時間足はティックチャートとも呼ばれます。これらの用語はしばしば同じ意味で使われます。
目次:
ティックベースの時間足とは
一定の時間を一つの単位としてバーやローソク足を形成する時間ベースのチャート(たとえば、「30秒足」のチャートの各バーは30秒を表しています)とはちがって、ティックチャートでは、経過した時間に関係なく連続したティックの回数に基づいてバーが形成されます。
たとえば、10ティックのチャートでは、連続する10回のティックごとに新しいバーが表示されます。記録されるティックには価格/時間/出来高情報が含まれており、10ティックの各バーには10ティック各セットの始値・高値・安値・終値が表示されます。10ティックバーは数秒で形成されることもあれば、1分、1時間、あるいは1日という時間をかけて形成されることもあります。別の言い方をすれば、10ティックのチャート上では、バーの記録にかかる時間はバーの形成に影響しないということです。ティックチャート上のバーは指定されたティック数を記録すると終了し、後続のバーは直近のバーが閉じた後、新たなティックが発生したときに開始されます。各バーのタイムスタンプは開始時刻、つまり、そのバーで最初にティックが記録された時刻を表しています。
注意!: ティックベースのバーも他の日中足のバーと同様、セッション開始と同時に新しいバーが出現します。そのため、セッション開始時に一つ前のバーが指定のティック数を含んでいなくとも、ティックチャートでは新規にバーが出現することになります。
ティックベースの時間足のメリット
ティックチャートには、次のような大きなメリットがあります。
ティックチャートを使うと、市場の動きを細かく見ることができます。ティックバーは指定の取引回数に基づいて形成されるので、市場が最も活発に動いているのはいつなのか、あるいは、ほとんど動いていないのはいつなのかを明確に把握することができます。新規のティックバーが頻繁に形成されるのは、市場の動きが活発な時間帯です。逆に、市場の動きが鈍い時間帯では、新規バーの出現頻度が低くなります。
プライスアクション、トレンド、出来高/取引量についてより詳細に把握できる視点が得られるので、迅速な取引判断を行うのに役立ちます。こうした視点は、多数の取引を素早く行うことで小さな利益を積み重ねていく、スキャルピングなどの短期戦略を採用するトレーダーに有利です。
また、時間ベースのチャートに比べて、市場のボラティリティが高まった時の取引状況を鮮明に浮き彫りにすることができます。
以下のオプションから選択が可能です: 1T、10T、100T、1000T。つまり、各ティック毎にバーが値を表示するチャート (1T) や、1本のバーにつき10/100/1000ティックの情報を表示するチャートを読み込ませることができます。
ティックベースのチャートを設定するには
下記チャートタイプはティックベースの時間足に対応していません:
ティックベースのチャートを使用するには、サポートされているチャートタイプを選択して、チャート画面の上部にあるメニューからティックベースの時間足を選択します。

または、キーボードで1T、10T、100T、1000Tと入力してEnterキーを押します。

ティックデータは、ほぼすべての取引所/シンボルでご利用いただけます。
ただし、現在のところ対応していないケースは以下のとおりです:
- 出来高を伴わない指数
- オプション
- "TVC:" のプレフィックスが付いた国債および利回り
- EOD (終日データ) のシンボル
チャートのシンボルにティックデータがない場合、時間足メニューの「ティック」の各項目がグレーで表示され利用できないようになっています。
注意!: ただし、先物つなぎ足("1!"および "2!" のシンボル、例: CME_MINI:ES1!, CBOT_MINI:YM1!) には、バーの本数以外にも制限があります。先物つなぎ足においてティックデータを最大限利用できるのは、当限とその前の限月のみです。これよりも前の限月のデータはご利用いただけません。
ティックベースの時間足の制限事項
- ティックベースの時間足は予め設定されており、カスタマイズすることはできません。
- ティックベースの時間足では、バーリプレイとディープバックテストは動作しません。
- 練行足、新値足、カギ足、ポイント&フィギュアのチャートでは、まだティックベースの時間足をご利用いただけません。
- ティックベースの時間足では、サーバー型アラートは利用できません。
- モバイルアプリでは、まだティックベースの時間足をご利用いただけません。
- ティックベースのチャートを使用した公開アイデアの投稿はできません。
まとめ
ティックベースのチャートは、固定した期間ではなく取引の数に基づいてバーを形成するため、より詳細に市場を分析することができます。市場の活動頻度が示され、変動の激しい時期が視覚的に強調されるため、とくに短期トレードの戦略に適しています。
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