時価総額比率 (Dominance by market cap)
時価総額比率は、特定のコインの時価総額を上位125銘柄のコインの時価総額合計で割って、その結果に100を乗じることによって算出されます。特定のコインが暗号資産市場全体のどの程度を占めているかが示されます。
時価総額比率のチャートには市場のセンチメントの動きを示す指標としての役割があり、トレンドの変化やリスク選好の度合を把握したり、異なる暗号資産セグメントの間で相対的なパフォーマンスを比較をする際に深い情報を得ることができます。これを活用すれば、十分な情報に基づく意思決定やポートフォリオの最適化、市場の実勢に合わせた戦略調整が可能になります。
たとえば、ビットコインの時価総額比率が低下している場合、水面下ではビットコインよりもアルトコインの牽引力が増しているかもしれないという可能性が示唆されます。このような現象は投資家の嗜好の変化と解釈されることが多く、これに応じてポートフォリオを調整し、アルトコイン市場に潜むチャンスを得ようとするトレーダーもいます。 逆に、ビットコインの時価総額比率が上昇している場合、他の資産よりもビットコインの方が地位の確立した安全資産とみなされ、投資家がビットコインに群がって市場がリスク回避的な動きを見せていることもあります。こうしたシナリオがトレード戦略にも影響を及ぼすことがあり、リスク配分や資産配分についての再検討をトレーダーに促すことにもなります。