トレードセッション (Trading Sessions)

「トレードセッション」は、取引セッションをチャート上にカスタムで強調表示できるインジケーターです。セッションは最大3つまで設定可能で、その開始と終了については、どのタイムゾーンのどの時点にもカスタマイズできます。デフォルトの設定では広く使用されているアジア/欧州/北米のセッションに分かれて表示されます。

複数のタイムゾーンにまたがる市場で取引される銘柄では、出来高やボラティリティの周期的な急増が見られる場合があります。「トレードセッション」を使うと、それぞれの市場の開始/終了のタイミングを画面上で追うことができます。

インジケーターの設定の「スタイル」タブで各セッションを示す色を変更したり、特定のセッションのオン/オフを切り替えることができます。また、「パラメーター」タブでは各セッションの開始/終了時分を指定することができます。

パラメーター 

「パラメーター」で各セッションの開始/終了時分を指定します。

各セッションごとに、開始/終了時分とタイムゾーンからなる2つのパラメーターが設けられています。これらのパラメーターはどのセッションでも動作は同じです。

First/Second/Third session

各セッションの開始時分と終了時分を指定します。ドロップダウンメニューで15分毎に指定できます。これ以外で任意の時分を指定したい場合は、その項目をクリックすると分を手動で入力できます。

なお、先頭項目の時分よりも2番目の項目の時分が早い場合は、オーバーナイトセッションと見なされます。たとえば "10:00 - 09:00" と入力した場合は、その日の午前10時から翌日の午前9時までのバーが強調表示されることになります。

First/Second/Third session timezone

セッションの開始/終了時分に使用するタイムゾーンを指定します。

セッションのタイムゾーンには以下2つの形式があります:

  • グリニッジ標準時からの時差を数値で表したGMT表記。例: 'GMT-5'、'GMT+0530'。
  • IANAタイムゾーンデータベース名。例: 'America/New_York'、'Asia/Tokyo'。ウィキペディアにこの形式に従ったタイムゾーン一覧が掲載されています。

空欄の場合、チャート上で開いているシンボルの取引所から取得されるIANAタイムゾーンが使用されます。

タイムゾーン設定による違いの比較

セッションのタイムゾーンを指定する際、IANAタイムゾーンデータベース名を使うとサマータイムへの切り替えのような変更にも対応できるので、GMT表記を使うよりも堅実な方法といえます。

これを確かめるためにBINANCE:BTCUSDのチャートを開いてみましょう。BINANCE:BTCUSDの取引時間帯は季節に関係なく常にGMTです。そこで「トレードセッション」を使って、米国の取引時間帯 "09:30-16:00" をもとに2種類の異なるセッションを追加してみます。最初の取引セッションではタイムゾーンに "GMT-4" を使用して青色で強調表示をします。2番目の取引セッションではタイムゾーンに "America/New_York" を使用して黄色で強調表示をします。

サマータイムの期間中、両者のセッションは完全に一致します。しかし、他の期間では2つのセッションの間に1時間のズレが生じます。これは米国では冬季にGMT-5へと切り替わるためで、タイムゾーンを "America/New_York" に設定していれば自動調整されますが、 "GMT-4" に設定していると調整されません。

その結果、"America/New_York" に設定したセッションでは常に "0930-1600" が適切な間隔で強調表示されますが、 "GMT-4" では冬季に1時間ずれて表示されることになります。