ADR (日中平均レンジ) % とATR (アベレージ・トゥルー・レンジ) % はどのように計算されますか?

ADR (日中平均レンジ) % とATR (アベレージ・トゥルー・レンジ) % はボラティリティを示すインジケーターです。ある銘柄の市場での値動きについて、そのダイナミクスを評価するのに役立ちます。

ADR (日中平均レンジ) % ― 以下、ADR%

ADR%とは、一定期間にわたる日ごとの価格レンジの平均をパーセント値で測定したものです。その日の価格の最高値と最安値の差として計算されたレンジを、現在の資産価格に対するパーセント値で表したものになります。

このインジケーターを使うと、最近の市場の取引がどのくらい活発なのか、あるいは将来どの程度のボラティリティが想定されるかを理解しやすくなります。

ここで使われる計算式は以下のとおりです:

//@version=5
indicator("Average Day Range%", shorttitle="ADR%")
// Average Day Range (ADR)
smaHigh = ta.sma(high, 14)
smaLow = ta.sma(low, 14)
adr = smaHigh - smaLow
// Average Day Range Percent (ADRP)
adrp = adr / close * 100
plot(adrp, title="ADR%")


ATR (アベレージ・トゥルー・レンジ) % ― 以下、ATR%

ATR%とは、インジケーターのアベレージ・トゥルー・レンジ (ATR) の値をパーセント値で示したもので、一定期間にわたって価格の平均的な真の値幅を測定します。「真の値幅(トゥルー・レンジ)」と言われるのは、ATRが日々の高値と安値だけでなく過去の価格とのギャップも考慮に入れるからです。

ATR%は、その銘柄の現在価格と比較してボラティリティの大小を見極めるのに役立ちます。
ここで使われる計算式は以下のとおりです:

//@version=5
indicator("Average True Range %", shorttitle="ATR%")
// Average True Range (ATR)
atr = ta.rma(ta.tr(true), 14)
// Average True Range Percent (ATRP)
atrp = atr / close * 100
plot(atrp, title="ATR%")

この値を視覚化するには、日足チャートを使用して上記のスクリプトをPineエディタからチャートに追加してください。

ADR%とATR%の相違点:

  • ADR%は日々の値動きにフォーカスして、過去の価格とのギャップは考慮に入れません。
  • ATR%はこのギャップを考慮に入れて現在の価格変動を過去の価格と比較するため、ボラティリティを示すインジケーターとしてより完璧に近くなっています。

どちらのインジケーターも、今後の値動きの大きさとリスクへの理解を深める上でトレーダーにとって重要なものです。