オプションチェーンの概要

オプションチェーン(オプションボードとも呼ばれます)とは、ある特定の原資産について取引可能なオプション銘柄をすべて一覧表示する機能です。これを使うと取引価格や満期日をはじめストライク(権利行使価格)などの主要統計情報を確認できます。原資産のオプションを調べたり取引を行う際にメインとなる入口です。


目次:

オプションチェーンとは

オプションチェーンとは、株式・指数・ETF・先物など特定の原資産について取引可能なオプション銘柄をすべて表示したリストです。

各オプション銘柄の主要データが表示されます:

  • ストライクプライス
  • 満期日
  • プレミアム(理論価格および市場における最良のBid/Ask価格)
  • グリーク(デルタ、ガンマ、ベガ、シータ、ロー – 理論的な感度係数)
  • インプライド・ボラティリティ

オプションチェーンを使って銘柄探しや分析・比較ができます。また、市場の期待に基づいて戦略を選択することもできます。

オプションチェーンへのアクセス方法

TradingViewのどのページからでもアクセスできます。画面上の「プロダクト」の文字またはアイコンにマウスカーソルを合わせるとドロップダウンメニューが表示されるので、そこから「オプション」を選択します。

チャート画面右側のツールバーからもアクセス可能です。たとえば、ある株式銘柄とそのオプションを同時に分析したいときに便利です。

画面を分割して見やすくしたり、各ウィンドウの大きさを調整することもできます。

さらに、シンボルページからもチェーンにアクセスできます。たとえば、シンボルページで "TSLA" を見ている時にテスラのオプションを確認したい場合は「オプション」タブに移動して画面を下にスクロールさせます。

オプションチェーンの表示

このツールではオプション情報を表示する方法が2つあります:

  • デフォルトの表示は「満期日別」になっています。中央にストライクの列が配置された従来のオプションチェーンのテーブルで、ストライクの左側にコール、右側にプットの列が表示されます。
  • もうひとつの表示は「ストライク別」で、中央の列がストライクではなく満期日に置き換えられています。テーブルの上部にあるセレクターも満期日がストライクに置き換えられています。

満期日別の表示

満期日セレクター

テーブルの上部に満期日セレクターがあります。満期日の構造を視覚的に把握でき、クリックするだけで異なる満期日間を移動できます。

日付を選択すると下のテーブルにその満期日のオプションデータが表示されます。

テーブル

テーブルはチェーンの中心をなすものです。3つの基本要素で構成されています。:

  • ストライク: 中央に配置されます。各行がそれぞれのストライクに対応します。
  • コールオプション: 左側に配置されます。コールオプションに関する主要データを示します。
  • プットオプション: 右側に配置されます。プットオプションに関する主要データを示します。
プットオプションとコールオプションの行について

各オプションについて、ストライクの両側に以下の13列の情報が表示されます:

  • 出来高: その銘柄の1日あたりの取引量
  • Bid: 最良買い気配値
  • Ask: 最良売り気配値
  • Bid IV, %: ボラティリティスキューに変換された最良買い気配値
  • Ask IV, %: ボラティリティスキューに変換された最良売り気配値
  • 価格
  • デルタ
  • ガンマ
  • ベガ
  • シータ
  • ロー
  • 時間的価値
  • 本源的価値(本源的/時間的価値の詳細についてはこちらの記事をご覧ください。)
行の詳細ペイン

表の列に収まらないオプション情報の詳細は別のペインで確認できます。

「ストライク」列の左右をクリックすると、その列のデータとともに詳細情報を確認することができ、また「ビルダーを起動」したりその銘柄の「概要を表示」できるボタンも表示されます。

ストライク別の表示

しかし、別の視点からマーケット見たい場合もあるでしょう。たとえば、原資産の価格水準は分かっているものの取引のタイミングがつかめない時などは、ストライクではなく満期日を適切に選択する必要が出てきます。

表示を切り替えるには画面右上の「ストライク別」ボタンをクリックします。これにより、別の角度から市場を見ることができます。

こちらの表示形式では中央の列に満期日が表示され、ストライクが上部のセレクターに移動しています。

中央の列の満期日ボタンをクリックすることで、必要に応じていつでも画面を切り替えることができます。

オプションチェーンの設定

テーブルの右上に歯車ボタンがあります。ここでは以下の設定を変更できます:

  • 表示行数: 10行/20行/すべての行から選択
  • ストライクのソート: 昇順または降順
  • 列のカスタマイズ: 先述の13個のパラメーターから選択

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