TradingViewで分析やトレードができる資産

トレードを始めたばかりだと、多種多様なマーケットや銘柄の存在に圧倒されることでしょう。株の購入か、先物の取引か、それとも暗号資産への投資か ― どうすべきか本当に迷ってしまいそうです。各資産にはそれぞれ独自の特徴があり、リスクやリターン、分析方法も異なっています。TradingViewではこれらのマーケットを一つにまとめているので、それらを比較検討しながら自分のスタイルや目標に合うものを選択できます。

目次:

株式

トレードの初心者にとって株式は良い出発点です。株式とは企業に対する所有権を象徴するものであり、これを保持することで企業の成長から利益を得るチャンスが生じます。堅調な企業であれば長期的には大きなリターンを生む可能性があるので、株式は資産形成の魅力的な選択肢になります。それと同時に、株式の価格は景気のサイクルや企業収益、あるいは市場心理によって大きく左右される場合があります。

株式を分析するには、売上高・収益・評価レシオといったファンダメンタルと、チャートパターンやインジケーターなどのテクニカルツールを組み合わせます。TradingViewでは「株式スクリーナー」を活用すれば重要指標に基づいて企業を絞り込むことができ、チャートを利用すればリアルタイムで株価の動きを追うことができます。

ファンドとETF

ファンドにはすぐに分散投資を開始できるという特徴があります。S&P500に連動するETFなどに見られるように、企業を一つずつ選ぶのではなく複数の資産をまとめて購入するという仕組みになっています。ETFには株式に連動するものだけでなく、債券や通貨、金などのコモディティ、さらにはマルチアセット戦略に連動するものもあります。このようにETFには柔軟性があるため、多くの場合、ポートフォリオに組み入れやすいという特徴があります。

シンプルでありながら安定しているため、初心者にも長期投資家にも人気です。パフォーマンスは個別株よりも安定しているのが普通ですが、別の言い方をすれば、優良企業株のように目覚ましいリターンを期待できることは稀ということにもなります。TradingViewの「ETFスクリーナー」を活用すればファンドの比較やその内容確認ができるので、自分の目的にかなうものを簡単に見つけられます。

先物

先物とは、未来の日付において予め決めておいた価格で資産を取引できるようにする契約です。原油・小麦・金などのコモディティのほか、指数や通貨にも広く利用されています。先物にはレバレッジがかけられているため、そのぶん利益や損失が増幅する場合があります。パワフルなツールですが満期日への注意も欠かすことができないので、トレーダーには一定の訓練や規律が求められます。

先物トレーダーはテクニカル分析や出来高データはもちろん、世界経済ニュースにも大きく依存しています。エネルギーから農産物に至るまで、株式市場の外に投資対象を求めるアクティブなトレーダーや、価格リスクのヘッジを必要とする企業にとっては先物取引が魅力的な選択肢になり得ます。

TradingViewでは先物取引のシミュレーションができる環境を用意しているので、リスクフリーで戦略を練ることができます。

FX

FX(外国為替)市場は世界最大で最も流動性の高い市場で、毎日数兆ドルもの取引が行われています。ここではEUR/USD(ユーロ/米ドル)など通貨どうしの相対的な価値を推測します。市場はほぼ24時間開かれており、世界中のトレーダーがアクセスできます。

FXの魅力は流動性の高さと参入障壁の低さにあります。レバレッジをかけることができ、少額の資金で大きなポジションを取れるというメリットもありますが、それと同時に口座残高をあっという間に失う可能性もあります。FX取引で成功するにはチャートを使ったテクニカル分析とマクロ経済分析を融合させながら、政策金利の決定やインフレ率、雇用統計などの経済指標を追跡することが重要です。

暗号資産

暗号資産とは、ブロックチェーン技術を基盤として24時間365日の取引を可能にする新しいタイプのデジタル資産です。なかでもビットコインとイーサリアムがよく知られていますが、他にも数千種類のコインが存在します。暗号資産は入手しやすく、莫大な利益を獲得できるチャンスも秘められているという点に魅力がありますが、それと同時に極めて高いボラティリティを伴います。

TradingViewでは暗号資産市場をリアルタイムで追跡することができます。また「暗号コインスクリーナー」を使ってプロジェクトどうしを比較したり、従来の資産と同様にテクニカル/ファンダメンタル分析のツールも適用できます。市場動向の把握には多くのトレーダーが価格チャートとオンチェーンデータの両方を活用しています。初心者にとって暗号資産への投資は魅力的なチャンスになりますが、それと同時にきわめてリスクの高い投資領域でもあります。

指数

指数とは、複数の銘柄を一つのグループにしてパフォーマンスを測定したものであり、市場やセクターのバロメーターとして機能します。S&P500・ダウ平均株価・日経平均株価などは数多くの企業を大規模な集団として捉え、その全体の健全性を反映したものになっています。指数を直接購入することはできませんが、ETFや先物取引を通じて取引することができます。

指数はトレーダーや投資家にとって貴重なベンチマークになります。自分のポートフォリオが市場をアウトパフォームしているかどうかを確認したり、ある銘柄の価格変動についてそれよりも広い範囲でのトレンドが影響しているかどうかを把握するのに役立ちます。TradingViewでは指数はすべてチャートで表示されるため、世界の市場のセンチメントをすばやくモニタリングできます。

債券

債券は負債を対象とする証券であり、基本的には政府や企業にお金を貸し出す代わりに利子を受け取ることができるものです。一般的に株式よりも安定しており、高い成長よりも安定した収入を重視する人にとって魅力的です。

債券価格は金利に連動して変動します。金利が上昇すると既存の債券の価値は下落します。社債にはデフォルトリスクが伴いますが、先進国の国債は一般的に安全とされています。「債券スクリーナー」を使うとデータにアクセスすることができ、それらを発行体・満期日・利回りで比較できます。

オプション

オプションとはある特定の期間に予め決めておいた価格で資産を売買する権利(義務ではありません)を付与する契約です。オプションは用途が広く、投機やヘッジ、複雑な戦略の構築などに利用されます。

オプションは柔軟性が高いため、下落リスクを抑制しながら大きな上昇の可能性を追うことができます。しかし、学習曲線が極めて急で、ストライク(権利行使価格)、満期日、ボラティリティといった要素を理解する必要があります。TradingViewでは「オプションチェーン」と「オプション戦略ビルダー」を活用することで、資金を投入する前にアイデアを試したり検証することができます。

経済指標

どんなマーケットの動きにもその背後には経済が存在しています。金利、インフレ率、GDP成長率、雇用統計はすべて資産価格に影響を及ぼします。たとえば、金利の上昇は株価を圧迫する一方で債券の利回りを押し上げる効果があり、また高インフレは金などのコモディティ価格を支える要因になることがよくあります。

TradingViewカレンダー」を使うと、主要な経済イベントや企業イベントを追跡できます。カレンダーでは世界の指標に直接影響を与える4種の金融活動が一つにまとめられています。また「ファンダメンタルグラフ」は、国や地域の管轄が異なっていてもそれらを横断して金融データを分析できるツールです。

通貨・株式・債券のいずれを取引する場合でも、マクロ経済の最新トレンドを追うと現在のマーケットを動かしている要因を把握したり、次に起こる出来事に備えるのに役立つコンテキストを得ることができます。

おわりに

TradingViewでは1つのプラットフォームでほぼすべての主要資産クラスの調査ができます。それぞれの資産に独自のロジックがあり、株式なら成長、債券なら安定、先物なら世界中のコモディティへのアクセス、暗号資産ならイノベーションの最前線が求められます。様々な資産について学びを進めていけば、自分の目標やリスク許容度、そして取引スタイルに合った金融商品がきっと見つかるでしょう。

どんなものが取引できるかを知ることに限らず、各マーケットがどう動くか、そして、どんなマーケットであれ、それが経済の全体的なイメージとどう結び付いているかを理解することが重要です。

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