メモリーチップは地政学的武器になり得るか?マイクロン・テクノロジーは、商品メモリ生産者から重要インフラ提供者への戦略的変革を実行し、AIコンピューティングの需要と米国の国家安全保障上の利益の交差点に位置づけている。同社の2025会計年度のパフォーマンスはこのピボットの成功を示しており、データセンター収益が前年比137%急増し、総売上の56%を占めた。粗利益率は45.7%に拡大し、先進的なHigh-Bandwidth Memory (HBM)ポートフォリオと従来のDRAM製品の両方で価格決定力を獲得した。この二重のマージン拡大は、異常な市場ダイナミクスに起因する:特殊AIチップへの生産能力再配分がレガシーメモリに人工的な供給制約を生み、一部のセグメントで価格上昇が30%を超えた。一方、HBM3Eの生産能力は2026年まで完売済みである。
マイクロンの技術リーダーシップは、電力効率と製造革新に焦点を当て、これらが直接顧客の経済性に翻訳される。同社のHBM3Eソリューションは、1.2 TB/sを超える帯域幅を提供しつつ、競合の8段構成より30%少ない電力を消費する——大規模データセンターの電力コストを管理するハイパースケーラー運営者にとって重要な優位性である。この効率優位性は、製造における科学的進歩によって強化されており、特に極端紫外線リソグラフィを使用した1γ DRAMの大量生産展開である。このノード移行は、前世代よりウェハーあたり30%以上のビットを提供しつつ、電力消費を20%削減し、競合他社が巨額のR&D投資で追いつかなければならない構造的なコスト優位性を生み出す。
同社がアメリカ唯一のHBM製造業者という独自の地位は、部品供給者から戦略的国家資産への変革をもたらした。マイクロンの2000億ドルの米国拡張計画は、CHIPS法による61億ドルの資金支援を受け、10年以内にDRAM生産能力の40%を国内生産することを目指す。この地政学的ポジショニングは、セキュアで国内調達のコンポーネントを必要とする米国ハイパースケーラーおよび政府プロジェクトへの優先アクセスを付与し、即時技術仕様とは独立した競争的な堀を提供する。3Dメモリ積層とセキュアブートアーキテクチャをカバーする強固な知的財産ポートフォリオと組み合わせ、マイクロンは典型的な半導体産業サイクルを超える多層防御を確立し、構造的要因による持続的な高マージン成長のための投資テーシスを検証している。
トレードアイデア
MUの下落余地は小さい。今が買い場と考える理由テクニカル面
①継続した上昇トレンドにより一時は一株150ドルを超えたが、大陰線の発生により上昇トレンドが崩れた。
②現在下落トレンドが継続中である。
③ランナウエーギャップ(上昇トレンド中の出来高を伴った大きな窓)が2024年3月に発生したが、こちらは大きな支持線となり窓を埋める可能性は少ない。
④また2023年11月、2024年の底値を結ぶトレンドラインがある。③の抵抗線と併せて考えると100ドル台で反発する可能性は高いと考える。
ファンダ面
①半導体の先行き不透明感およびセクターローテーションにより、高PERであった半導体銘柄が短期的に売られている。
②トレーディングビューのアナリスト予想では2024年に黒字転換し、2025年にはEPSがとされている。半導体セクターのSOX指数の2010年以降の平均PERは22倍程度である。株価はPER×EPSで求められるので、22×9.68=213となる。
③民主党、共和党ともにAIをテーマとした政策を掲げている。売り上げの半分以上は米国であり、中国の売り上げは14%程度。共和党が勝利した場合でもトランプは米国企業を優遇すると考えられるので株価には追い風であると考える。
マイルールでの分析トライ検証中のマイルールに従った分析です。エントリーはしておらず、利益を出していない素人の考えです。
エリオット波動を参考にしつつ、シンプルな分析でエントリー・利確・損切のポイントを明確にできないか検討しています。
1.株式スクリーナで検索:十分な規模&損益問題なし&平均出来高が増加傾向&テクニカル評価が強い買いなど
2.事業内容を確認:投資したいと思えるか、大きなリスク要素が無いかなど
3.チャートで下降トレンドからの戻りパターンを探し、下降トレンドのピークを0.8と0.4に合わせてリトレースメントを描く
4.利確ラインを確認する:リトレースメントの1.2〜1.3。過去からのトレンドラインを引いてみて、押さえ込まれそうなラインがないか確認
5.損切ラインを決める:戻りが0.4〜0.5であれば0。またはエリオット波動を参考にする
6.リスク/リワード比を確認する:2前後
7.リスクを決める:グッドマン法に従い1〜5%の間で選ぶ。往復手数料なども考慮
8.本当にエントリーするか判断:0.4〜0.5で待つ? このタイミングでエントリーするのは妥当? 遅すぎる?
9.エントリー後は損切ラインを調整する:リトレースメントの0.8を超えたら0.4、1.2を超えたら0.8など。またはエリオット波動を参考にする
10.決めたラインで損切または利確する