ユーロドルは下落基調が続くかに注目 OANDA:EURUSD
昨日のユーロドルは1.17台で上下に振れるものの、上値は重く、1.17台前半まで下押しする動きとなりました。
現在は下落に一服感が出てきており、反発に転じることができるかどうか、反発に転じた際は安値を結んだラインや直近の高値を切り上げることができるかどうかで方向感を探っていきたいところです。
下値を探る動きとなった場合は直近のサポート水準である1.17付近を守れるかどうかに注目したいところです。この水準を割り込んでしまうと、少し長い足で見ると、ダブルトップのネックラインを割るような動きとなるため、下押し圧力が強まる可能性に注意が必要となりそうです。
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【EURUSD】相場分析20200810 引き続き上目線キープ/上昇継続と下落転換のシナリオを解説【サマリ】
先週末8/7米雇用統計でドル高に振れてきたユーロドル。
ただし引き続き上目線は継続です。
今回の相場分析では上昇継続していく場合のシナリオと下落転換する場合のシナリオについて考察します。
【詳細】
長期足の確認による環境認識です。
<長期足>
週足
1.19のキリ番で上ヒゲをつけて抑えられていることが確認できます。
1.17,1.18は割とすんなり超えてきたのに比べると、1.19ラインは上値の重さを感じさせます。
ECB欧州中央銀行も1.2以上のユーロ高は許容しないのではみたいな噂も出ているようですが、1.19での攻防には要注目です。
週足チャートに青字で示した波動のイメージについては先週のユーロドル相場分析で解説していますので、まだご覧になっていない方は下記のリンクから参照ください。
<週足チャート>
<中期足>
日足
上ヒゲが3本ついた後に陰線で下げています。陰線が8/7の雇用統計発表後の下げでできたローソク足です。
ただ、これを執筆している時点では直近の高値を作った安値(ちょうどオレンジのラインあたり)を更新してはいないので、引き続き日足レベルでは上目線をキープです。
<日足チャート>
4時間足(最上部チャート)
4時間足チャートにも4時間足レベルでの波動のイメージを示しています。
1.19ラインを山の頂点としてWトップを形成しつつあることが確認できます。
20MA(ピンク線)を下に抜けてきていますので、売りが強くなりつつある場面ですが、現在のローソク足のすぐ下には75MA(緑線)が控えており、ここの近辺でのプライスアクションに注目しています。
75MAを下抜けるようであれば、(5)波を形作った安値((4)のところ: 青の水平線)を下抜ける可能性が高まり、青の水平線を下抜ければいよいよ下目線へと転換してくるからです。
<今後のシナリオ>
4時間足セクションで解説の通り、75MA(緑線)でのプライスアクションに注目し、そのプライスアクションによって、
1)75MAで反発して再び上昇へ回帰していくシナリオ(緑の折れ線)
->1時間足ベースで比較的短期のロングを狙い
2)75MAを下抜けて下目線へ転換
->週足下降トレンドライン下抜けを視野に入れたショート狙い
という二つのシナリオをさらにブレイクダウンしていきます。
【EURUSD】相場分析20200731 10年移動平均線超え間近/1.25を目指す上昇5波シナリオ【サマリ】
上がれば上がるほど上昇の勢いが増すかのような勢いで伸びているユーロドル。
月足では10年移動平均線に到達し、このまま超えていきそうな勢いです。
今回の相場分析では週足を用いて、10年移動平均線を超えた後、長期的には1.25近くを目指すのではないかというシナリオをフィボナッチとエリオット波動を用いて考察してみます。
【詳細】
長期足の確認による環境認識です。
<長期足>
月足
<月足チャート>
2008年から12年間に渡って超長期下降トレンドが継続してきました。
長らく破られることのなかった、赤の下降トレンドラインが、現在も更新中の大陽線で上抜けされようという局面です。
これを書いている2020年7月31日午後13時時点でまだ最後のローソク足は確定していないものの、この勢いを見るにほぼ大陽線での確定は確実と言えるでしょう。
ローソク足が確定すれば、月足で見ても直近の戻り高値を更新したことになり、月足という長期時間軸でも上目線に転換し、今後は上昇トレンド転換が起こる可能性が高いと言えます。
月足チャート上青、黒、グレーの3本の太い移動平均線がそれぞれ2年, 5年, 10年移動平均線です。すでに10年移動平均線に到達していることからも、今回の上昇が十数年単位での大転換ポイントということがわかります。
月足の大きな下降トレンドに対してフィボナッチリトレースメントを当てると、今の価格水準は0.236の少し上あたりに位置しています。
10年移動平均線の上には(月足上は)目立つ抵抗線がないので、このまま上昇を続けた場合、次の終点の目安としては、2018年頭につけた1.25水準が考えられます。
このラインは月足フィボナッチの0.382とも重なるラインですので、月足のような長い時間軸であれば意識されるラインとなることが考えられます。
これが、長期的に1.25を目指すであろう一つ目の根拠です。
週足
週足では今の上昇トレンドが今後どのような波を形成していくかを考えてみます。
<週足チャート(最上部と同じ)>
今回の上昇トレンドの始点をどこと捉えるかにもよりますが、週足チャートに青で示した(0)を始点とします。
※2020年3月9日週につけたコロナショックでの高値(ピンクの丸印)を超えた波を1波とすると、チャートに示したものと少し結果は変わりますが、3/9週の高値はイレギュラーな動きで発生したものと捉え、その一つ前の戻り高値を更新した波を(1)波と考えています。
(1)波に対して当てたフィボナッチの1.618がすでに超えられてきているので、その次の目安である2.618を(3)波とします。(青のフィボライン)
(2)波の押しが0.786と少し浅いですが、今回は急上昇だったということも考慮して気にせずこのまま(0)-(2)波に対してフィボナッチエクステンションを当てたものが赤のフィボライン。
(3)波を決めた時と同様に、赤のフィボラインの2.618を目安とすると、1.25537付近が(5)波となり、このラインが月足のフィボナッチの0.382ラインと一致することから、綺麗に5波がハマります。
これが、1.25が長期的な上昇の目安となる根拠の2つ目です。
もちろんこの通りに動くとは限りませんが、テクニカルが綺麗に効きやすいユーロドルなので、こういう波を描いていく可能性があるというイメージは頭の中に持っておいて、日々相場を観察していけたらなと思っています。
【EURUSD】相場分析20200722 ユーロドル2年ぶりに1.17へ向かうシナリオ<サマリ>
ユーロドルが引き続き力強い上昇を続けています。
月足、週足チャートでは、本稿執筆時点でローソク足は未確定であるものの5年移動平均線(EMA)の上抜けをしており、今の上昇の勢いからすると、今週末時点で実体ベースで上抜けする公算が高いと見ています。
週足チャートでは、5年EMAより上で目立った抵抗帯はなく、上昇継続して月足の下降トレンドラインとぶつかる1.16台後半から1.17までは上昇する可能性が高いと考えています。
ユーロドル上昇の起爆剤となっている二つの材料、1. EU復興基金の合意、2. ドル安のうち、ドル安の側面については、ドルインデックスの週足が三角保ち合い下限に向かって下落していることから、この下限で反発することで、ユーロドルの上昇にもブレーキがかかる可能性があります。その分岐点となるのが、ユーロドルの価格が月足下降トレンドへ到達するタイミングと重なる、というシナリオを想定しています。
以下、ユーロドルの月足、週足による環境認識です。
<詳細>
<月足>
黒のカギ線が5年移動平均線(EMA)です。
月足の粒度とわずかな範囲ですがこの5年MAを上抜けしてきている状況です。
<週足(最上部チャート)>
週足で見ると、5年移動平均線(黒のカギ線)を上抜けしてきていることがよりわかります。
このラインより上には特に目立つ抵抗線もなく、この上昇の勢いが続けば、月足の下降トレンドライン到達は時間の問題なのではないかと見ています。
冒頭で触れたユーロドル上昇のトリガのうち、ドルインデックスについても週足チャートを見てみましょう。
<ドルインデックス週足>
ドルインデックスのチャートは赤と緑のラインで囲まれた三角保ち合いを形成しています。
こちらのチャートでも黒のカギ線が5年移動平均線(EMA)ですが、最後のローソク足がちょうどこのラインに差し掛かったところ。
ここを下抜ければ下に待ち受けるのが、三角の下限であり、ここで反発することにより、現在のユーロドル上昇にブレーキがかかる可能性があります。
そしてそのタイミングがちょうどユーロドルの週足が月足下降トレンドに差し掛かるタイミングと重なって、ユーロドルが反転下落というのが向こう数週間で考えられるシナリオです。
ドルインデックスが三角をさらに下抜けるようであれば、ユーロドルが月足の下降トレンドを上抜けてさらに上昇するという可能性もあるでしょう。
ユーロドルが上昇して月足下降トレンドラインに接近するに連れて、ドルインデックスがどう動くかも要注目です。