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米国株のメガキャップトレードは「混雑」、決算テストを待つ

来週の市場最大手のテクノロジー企業や成長企業の決算報告は、利下げ期待が薄れるにつれて旗色が悪くなっている米国株上昇にとって、重要な試金石となる可能性がある。

テスラ TSLA、メタ・プラットフォームズ META、アルファベット GOOG、マイクロソフト MSFTは、いずれも来週決算を控えており、昨年S&P500種指数を24%上昇に導いたことから「マグニフィセント・セブン」((link))と呼ばれていた企業グループの一員である。

これらの企業は、各業界で圧倒的な地位を占めているため、重要な指標とみなされている。また、株価指数のウェイトが高いため、S&P500のようなベンチマークに対する株価の影響は非常に大きい。今年、市場の上昇は (link)、幅を広げたが、メガキャップ株は依然としてポートフォリオの定番であり、BofAグローバル・リサーチの最新調査では、ファンド・マネジャーが再びメガキャップ株を市場で「最も混雑している」取引に挙げている。

多くのファンド・マネジャーは、メガキャップ株の結果が今回の市場にとって特に重要になると考えている。S&P500種株価指数はここ数週間下落し、年初来の上昇率はおよそ半分の5%に落ち込んでいる。予想を上回るインフレが米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利下げ観測を後退させているためだ。

さらに、国債利回りの上昇が株式バリュエーションを圧迫している今、数ヶ月にわたる株高で株価指数は相対的に割高になっている (link)。市場の重鎮が期待はずれの決算を発表すれば、投資家は株を保有する理由を失う可能性がある。

「マトリックス・アセット・アドバイザーズのチーフ・インベストメント・オフィサー、デービッド・カッツ氏は、「心理的には、予想通り、あるいは予想を上回る企業の業績は重要だ。「これらの企業の多くには、良いニュースがたくさん組み込まれている。

投資家はまた、来週金曜日に発表される月次個人消費支出物価指数にも注目する。LSEGのデータによると、木曜日遅くに発表されたFF金利先物は、今年の利下げ幅を40ベーシスポイント未満と予想しており、2024年初頭に予想されていた150ベーシスポイントから低下している。

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Thomson ReutersMegacap stocks in 2024

メガキャップの株価は、昨年の絶好調から一転、2024年には乖離している。 火曜日に決算を発表するテスラ (link) は、電気自動車事業への懸念から2024年の株価が約40%下落した。

2024年に株価が40%以上急騰したメタ・プラットフォームは水曜日に、年初来でそれぞれ約12%と7.5%の上昇を記録しているアルファベットとマイクロソフトは木曜日に予定されている。

他のメガキャップのうち、アップル AAPLとアマゾン AMZNは翌週に、人工知能チップへの楽観的な見方で今年株価が70%急騰したエヌビディア NVDAは5月22日に報告書を提出する。

UBSのストラテジストは8日、テスラを除く7社のうち6社が第1四半期に合計42.1%の増益を達成すると予想していると述べた。

「ブランディワイン・グローバルのポートフォリオ・マネジャー、パトリック・カサー氏は、次のように語った。「と、ブランディワイン・グローバルのポートフォリオ・マネージャー、パトリック・カサー氏は語った。

JPモルガンのアナリストによると、マグニフィセント・セブンを除くS&P500の収益は、過去4四半期にわたって前年同期比でマイナスとなっており、同グループが市場にとって重要であることを裏付けている。

メガキャップのほかにも、S&P500種構成企業のうち300社以上が今後2週間にわたって決算発表を行う予定だ。LSEGのデータによると、通年では9%の増益が予想されており、全体的なバリュエーションを下支えするプレッシャーが決算に加わっている。 LSEGデータストリームによれば、S&P500種株価指数のフォワード株価収益率は、今月に入ってやや緩やかになったものの、長期平均の15.7倍を大きく上回る20倍台にある。 アメリプライズ・ファイナンシャルのチーフ・マーケット・ストラテジスト、アンソニー・サグリンベンは、「FRBの金利政策に不透明感があり、地政学的な緊張が高まっている環境下で、企業が成長への前向きな見通しを示すためにアクセルをあまり踏んでいないとすれば、それが株価を圧迫する要因になるかもしれない」と語った。

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