出来高加重平均価格 (VWAP) は、出来高で加重した平均価格を測定するために使用されるテクニカル分析ツールです。VWAPは通常、日中の価格の大まかな方向性を決定する方法としてイントラデイチャートで使用されます。 価格がVWAPの上であれば価格は上昇中、価格がVWAPの下であれば価格は下落中という点で移動平均に似ています。VWAPは主にテクニカルアナリストが市場のトレンドを特定するために使用します。
VWAPは5つのステップで計算されます:
[(高値 + 安値 + 終値)/3)]
(基準価格 x 出来高)
累積(基準価格 x 出来高)
累積(出来高)
VWAP = 累積(基準価格 x 出来高) / 累積(出来高)
出来高加重平均価格 (VWAP) インジケーターは、価格が上昇している時は価格がVWAPのラインより上にあり、価格が下落している時は価格がVWAPのラインより下にあるという点で移動平均に似ています。但し移動平均と同様に、VWAPは遅行指標である点を留意しておく必要があります。過去のデータを使用して平均を計算する為、この遅行はインジケーターに本質的に内在するものです。
VWAPは任意の時間足でご利用可能です: イントラデイ (秒、分、時間), 週、月、年、10年、世紀。例えば週を選択した場合、値の合計は各週の最初の取引時から累積されます。
トレンドの識別は、出来高加重平均価格 (VWAP) インジケーターを使用する主な利点です。前提は非常に単純ですが、特にトレードシグナルを確認する為に使用する場合に非常に役立ちます。
強気トレンドは、VWAPの上で取引される価格が特徴です。
弱気トレンドは、VWAPの下で取引される価格が特徴です。
持ち合い相場は、VWAPの上と下の双方で取引される価格が特徴です。
出来高加重平均価格 (VWAP) は他の多くのテクニカル分析ツールとは異なり、日中の分析に最適であるため興味深い指標です。これは日中の期間の基本的な傾向を識別するための良い方法です。価格がVWAPの上であれば上昇トレンド、価格がVWAPの下で下降トレンドです。ただし欠点もあります。VWAPは主に日中ベースで使用されますが、それでもインジケーターと価格の間にはかなりの遅れがある可能性があります。インジケーターは始値で計算を開始し、終値で計算を停止しますが、短い時間足(例.1分足)を使用するチャートでは、その1日の中にも数百の期間が存在する事となります。その日の終わりに近いほど、インジケーターのラグが大きくなります。これは、過去のデータを使用して平均を計算するあらゆるインジケーターに当てはまります。
パラメータ
ベース期間
インジケーターの計算期間です。可能な値は、セッション、週、月、年、10年、世紀です。
オフセット
この数を変更すると、現在の市場から相対的にVWAPが前方または後方に移動します。デフォルトは0です。
VWAPの現在の実際の値を示す価格ラインの可視性を切り替えることができます。VWAPラインの色、ラインの太さ、ラインの種類も選択できます。
インジケーターの値を切り上げて残す小数点以下の桁数を設定します。この数値が大きいほど、インジケーターの値の小数点以下の桁数が多くなります。