コミュニティスクリプトとは
TradingViewのコミュニティスクリプトのセクションには、3種類のスクリプト(インジケーター、ストラテジー、ライブラリ)が用意されています。これらのスクリプトには多くの類似点がありますが、各スクリプトはそれぞれの使用目的に合わせた設計になっています。
インジケーター
インジケーターは、その作者がプログラミングした計算を実行して結果をチャートに表示する汎用的なスクリプトです。移動平均線のように非常に単純なものから、数多くのシンボルを監視して様々なシグナルを探すスクリーナーのような非常に複雑なものまで、多種多様なインジケーターがあります。インジケーターの中にはアラート機能を備えたものもあり、インジケーターの作者やユーザーが特定の条件を設定すると、それが満たされたときに通知を受けとることができます。
コミュニティスクリプトは、チャート上部のツールバーにある「インジケーター、指標、ストラテジー」のダイアログ、またはコミュニティスクリプトのセクションで見つけることができます。
ストラテジー
ストラテジーは、バックテスト、つまり既存の取引戦略を過去のデータでテストし、その優位性を確認するために作成されています。実際の取引のシミュレーションを行うために豊富な機能が用意されており、初期資金やポジションサイズの指定、手数料や証拠金取引の設定、利益確定/損切りのブラケットやトレーリングストップも作成できる様々な注文タイプを利用できます。
ストラテジーの計算はストラテジーエンジンが担っており、ポジションのエントリーと決済を処理してその結果をチャート上に表示します。さらに精度を高めるために、ストラテジーエンジンはバー内の値動きについてもシミュレーションを行い、より正確な価格に基づいて注文を実行します。
ストラテジーはアラート機能もサポートしており、スクリプトの作者が定義したアラートや、ポジションに変更が発生するたびに通知を送信するアラートを設定することができます。
ストラテジーは、チャート上部のツールバーにある「インジケーター、指標、ストラテジー」のダイアログ、またはコミュニティスクリプトのセクションで見つけることができます。前者ではスクリプト検索のダイアログ内で、ストラテジーが特別なアイコン付きで表示されます。

チャートに読み込まれたインジケーターやストラテジーのパラメーターは、スクリプトのポップアップメニューからアクセスできる「設定」のダイアログで確認できます。ストラテジーには追加の「プロパティ」のタブがあり、初期資金や手数料といったバックテスト固有のパラメーターも設定可能です。
ストラテジーを使うとチャート上に矢印マーカーでエントリーと決済の場所が表示されます。また、チャート下部の「ストラテジーテスター」ペインにバックテストの結果の詳細が表示されます。

ライブラリ
ライブラリは、Pine Script®のインジケーター、ストラテジー、または他のライブラリで再利用可能な関数を収録した公開情報です。頻繁に使用する関数を定義しておくと、その関数を必要とするスクリプトごとにそのコードを含める必要がないため便利です。ライブラリを公開すると、他のスクリプトから `import` キーワードを使ってインポートできます。ライブラリはチャート上に直接追加するものではなく、コード内でインポートするものとして構築されています。ライブラリにアクセスするには、コミュニティスクリプトのセクションでライブラリをフィルタリングしてください。
スクリプトの投稿には3つのタイプがあり、オープンソース、保護、招待専用のいずれかのタイプで投稿できます。
注意!: ライブラリは常にオープンソースで公開されます。スクリプトの投稿や公開に関する詳細は、Pineユーザーマニュアルの "Publishing" のセクションをご参照ください。