バランス・オブ・パワー (BOP)

定義

バランス・オブ・パワー (BOP) は価格ベースのインジケーターで、市場の買い手と売り手の全体的な強さを評価する際に用いられるテクニカル分析指標です。BOPはゼロライン周辺を往復し、プラスの値は強気相場の優位性を、マイナスの値は弱気相場の優位性を示します。BOP自体はそれほどスムーズに動くインジケーターではないので、これに対抗できるように根本からスムーズな動きをするインジケーターと併用するのが最適です。例えば、BOPを単純移動平均 (SMA)と組み合わせることによって、滑らかで適切な分析結果を見ることができます。

歴史

バランス・オブ・パワー (BOP) はイゴール・リヴシンによって開発され、その後、2001年になってから "Stocks and Commodities Magazine" で一般に紹介されました。BOPは市場内の買い手と売り手の強さを評価し、極端な高値や安値へと価格が押される動きを判断することによって価格動向を測定します。

計算

バランス・オブ・パワーを計算するには、以下の式を使用します:

バランス・オブ・パワー = (終値 - 始値) / (高値 - 安値)

要点

バランス・オブ・パワー (BOP) は、ゼロラインを中心として-1から+1の範囲で振動することが知られています。BOPがプラスの場合は買い手市場の優位性、マイナスの場合は売り手市場の優位性を示します。BOPがゼロの場合、買い手と売り手が現在の市場では対等であることが示されます。

着目点

BOPを使用する際には、中心となるゼロラインとの交差によって具体的な取引シグナルが生成されることに留意しましょう。示されるシグナルは以下の通りです:

  1. BOPがプラスになった場合 (ゼロラインを上回った場合) 、強気派が主導権を握っている可能性が示唆されるため、買いを検討します。
  2. BOPがマイナスになった場合 (ゼロラインを下回った場合) 、弱気派が主導権を握っている可能性が示唆されるため、売りを検討します。

制限事項

バランス・オブ・パワー自体はかなり不安定な動きをするため、これに対抗できる滑らかさを備えた別の指標と併用するのが最適です。多くの場合、単純移動平均 (SMA)と併用するのが効果的です。

サマリー

バランス・オブ・パワー (BOP) は価格ベースのインジケーターで、買い手と売り手の強さを見極めるためのテクニカル分析に使用されます。BOP自体はそれほどスムーズに動くインジケーターではないため、単純移動平均 (SMA) など滑らかな動きを見せるインジケーターと併用するのが最適です。