シャンデ・モメンタム・オシレーター (CMO)

定義

シャンデ・モメンタム・オシレーターはモメンタム系のテクニカル指標で、特に銘柄の値動きや勢いを追跡するために設計されたものです。このオシレーターは直近の上昇と下降の値幅の合計の差を計算し、その結果を同じ期間 (通常は期間20で定義されます) のすべての値幅合計で割ります。

歴史

シャンデ・モメンタム・オシレーターは、トゥシャール・シャンデによって考案されました。1994年に同僚であるスタンリー・クロールの協力を得て “The New Technical Trader” という本を著し、その中で初めて紹介されたものです。また、シャンデとクロールはお互いに協力して、シャンデ・クロール・ストップの開発も行いました。

計算

  1. まず、期間「n」における上昇日の終値の合計を計算します。
  2. 次に、期間「n」における下降日の終値の合計を計算します。
  3. そして、期間「n」の上昇日の終値合計から期間「n」の下降日の終値合計を引きます。
  4. 続いて、期間「n」の下降日の終値合計を期間「n」の上昇日の終値合計に加えます。
  5. 3を4で割り、100を掛けます。
  6. 以上の結果をチャート上にプロットして、トレードを続行します。

要点

シャンデ・モメンタム・オシレーターを使用する際には、選択する時間足を最初から意識しておく必要があります。時間足の選択はシグナルに大きく影響します。

トレードを始める為に、チャート設定やインジケーター/ストラテジーの適用に焦点を当てている際、オシレーターが示す数値よりもパターン認識の方がより信頼性の高いシグナルを生成することを念頭に置いておきましょう。

トレンドの強い市場では、買われ過ぎや売られ過ぎの指標があまり効果を示さないと考えられるケースもあります。指標を評価する際にはこの点を意識して、それに応じた情報の取捨選択を行いましょう。

着目点

シャンデ・モメンタム・オシレーターは上昇日と下降日のモメンタムを測定しますが、 結果を滑らかにする機能がないため、買われ過ぎと売られ過ぎのトリガーが頻繁に発生します。このインジケーターは+100から-100の間で変動しますが、オシレーターの数値が+50を超えてはじめて、その銘柄が買われ過ぎと判断されます。また、-50を下回ると売られ過ぎと判断されます。

このオシレーターにはシグナルラインとして機能する移動平均 (例えば期間10) を加えるのが一般的です。オシレーターが移動平均を上回った場合には、強気のシグナルが発生します。同様に、オシレーターが移動平均を下回った場合には弱気のシグナルが発生します。

シャンデ・モメンタム・オシレーターは、現在の市場のトレンド強弱を分析することによって、トレンドの強さの見極めにも使用することができます。

サマリー

シャンデ・モメンタム・オシレーターはモメンタム系のテクニカル指標で、銘柄のモメンタムを追跡すると同時に、市場のトレンド強弱を見極めることも可能です。現在の市場の全体的な上昇と下降を測定する為に使用する強力な指標で、パターン認識に対して敏感なシグナルを持っています。