一目均衡表® (Ichimoku Cloud)

定義

一目均衡表は、サポートやレジスタンス、市場のトレンドやモメンタムを示す複数のテクニカル指標をパッケージ化したものです。有意義な洞察の数々を一つにまとめようと試みる稀有な指標の一つです。そのため、一見すると理解しにくいかもしれませんが、プロのトレーダーや市場参加者の間では広く使用されています。

歴史

1960年代後半、細田悟一が『一目均衡表』を発表しました。その仕組みが理解され普及が進むには数年を要しましたが、現在ではテクニカル分析の分野において広く知られ、一般に利用される指標となりました。

計算

一目均衡表の計算には、いくつか異なる方法があります。それは時間足やニーズ、テクニカル分析のノウハウによって違いが見られます。

ここでは、以下のように定義をしています:

PH = 期間内の高値

PL = 期間内の安値

CL = 転換線

計算中で言及される高値と安値は、選択した期間中に分析された最高値と最安値を指しています。一目均衡表を追加すると、最高値と最安値の計算が行われますが、自分で計算することも可能です。自分で計算する手順は以下のとおりです。

  1. まず、転換線と基準線の計算から始めます。
  2. 先に行った計算を利用して、次は先行スパンAを計算します。計算ができたら、ここで得られたデータポイントを26日先にプロットします。
  3. 上記が完了後、今度は先行スパンBを計算し、このデータポイントも同様に26日先にプロットします。
  4. 遅行スパンについては、終値を26日前のチャートにプロットしてください。スパンAとスパンBの差は異なる色で表示され「雲」が効く範囲が見えてきます。雲は、先行スパンAが先行スパンBを上回っているときは緑色、先行スパンBが先行スパンAを上回っているときは赤色であることに注意してください。
  5. 線を延長するにはステップ1からもう一回この手順を繰り返します。これで、自分が関心を持っている期間に新しいデータポイントを作成することができます。データポイント同士をつなげれば「雲」ができあがります。

要点

「雲」はこのテクニカル指標全体にとって不可欠な部分であり、トレーダーや投資家が、チャート上に施された諸々の計算結果を見極めるのに役立ちます。価格が雲の下にあれば下降トレンドを示し、価格が雲の上にあれば上昇トレンドを示しています。雲と価格が両方とも同じ方向に動いている場合、トレンドのシグナルが強くなります。また、雲が反対方向に動いている場合、シグナルは弱くなります。

着目点

一目均衡表は、様々な平均を使用することにより、トレーダーや投資家に重要かつ広範なデータを提供します。トレンドについては、価格が雲の上にある場合は上昇トレンド、雲の下にある場合は下降トレンド、雲の中にある場合はトレンド転換中となります。

上記の計算の段落で述べたように、先行スパンAが先行スパンBを下回ると、下降トレンドの確認になります。このとき、雲は赤色になっています。また、先行スパンAが先行スパンBを上回ると、上昇トレンドの確認になります。このとき、雲は緑色になっています。

一目均衡表は他のテクニカル指標と併用することで、リスクをより適切に評価することができます。複数の指標の助けを借りながら大きなトレンドを把握することで、トレーダーは市場の全体的なイメージの中で、小さなトレンドがどうフィットしていくかを見ることができるのです。

制限事項

線や雲の陰影、データポイントがすべて表示されると、チャート表示が少し混み入って窮屈に見えることがあります。そこで、線を非表示にしてチャートを見やすくし、トレーダーが見たいと思う情報を最前面に表示可能にするソフトウェアもあります。TradingViewでは、すべてのユーザーが利用可能な特別な機能を用意しています。私たちのプラットフォームをご利用の方ならどなたでも、表示させたい線や背景を選ぶことができ、クリックするだけで色や線の太さ、不透明度などをカスタマイズすることが可能です。

過去のデータに根差した指標であるため、データポイントや平均値を未来にプロットすることはできても、将来の市場動向を予測する計算はできません。このこと自体が一目均衡表の限界ともなっています。

そして最後に確認すべき制限事項としては、価格が雲の下か上に一定期間とどまっている間は、雲は無関係であり、役に立たないという事実です。この場合、転換線や基準線など他のラインが重要になります。一般的にこれらのラインは、より価格水準に沿った動きをするからです。

サマリー

一目均衡表は、トレンドの方向やモメンタムとともに、サポートとレジスタンスの水準を示す様々なテクニカル指標を含み持っています。この指標は平均値を複数用いて、市場におけるサポートとレジスタンスの水準を予測しますが、他の指標と組み合わせることによって、リスクを監視し説得力を持つデータを与えてくれる指標として活用することができます。