加重移動平均線 (WMA)

定義

加重移動平均線 (WMA) は、従来の移動平均線と指数移動平均線を拡張するために開発されました。移動平均線 (MA) において直近の価格データに重みを持たせることで、他の期間よりも特定の期間を重視して計算を行う点が加重移動平均の特徴となっています。

計算

要点

1999年にNew York Institute of Financeから出版された "Technical Analysis Of The Financial Markets (『マーケットのテクニカル分析』)"という著作の中で、ジョン・J・マーフィーが加重移動平均について説明を行っています。マーフィーは、WMAがどのようにして「単純移動平均に関わる双方の問題に対処しているか」を示しました。まず加重移動平均が使用するデータは、利用可能なデータのうち最も直近のものに大きなウェイトを置いているということが述べられ、これが加重移動平均 (WMA)と呼ばれる由縁ともなっています。また、WMAは「金融商品のライフサイクル」を通してすべてのデータを計算に含むが「過去の価格データにはあまり重要性を与えない」と説明されています。

着目点

加重移動平均線ではインジケーターに割り当てられる重みが調整可能で、直近の価格に対する重みを大きくしたり小さくしたりすることができます。これは前日の値の重み付けのパーセンテージに付与され、2日間の合計が100に等しくなるように設定されます。

サマリー

加重移動平均線はキーとなる価格ポイントを決め、指定した重み付けの値によって平滑化されたラインを描くのに便利です。ユーザーの好みに応じて重み付けの大小を選択し、チャート上で利用可能な最新の価格データにそれを当てはめれば完成します。移動平均線の更なる詳細については、ヘルプセンターの記事をご覧ください。