【Stochastic考察1】Stochasticの計算式の考察今回の記事では、ストキャスティクスの計算式を考察をすることで、ストキャスティクスの本質を理解していきたい。そして、この考察を通じて、ストキャスティクスどのように活用していくべきかを考えていきたい。
1. ストキャスティクスの基本概念
この章では、ストキャスティクスの計算式と、その意味について簡単に紹介する
【ストキャスティクスの計算式】
%K線: (現在の終値 - 過去n期間の最低値) / (過去n期間の最高値 - 最低値) × 100
この計算式からわかることは、ストキャスティクスは指定された期間(n期間)における現在の価格の相対的位置を示しているということである。%K線は、過去n期間の価格の範囲内での現在の価格の位置を百分率示しいる。
「SOXのストキャスティクス(長さ14)」
2.ストキャスティクスの知られた活用法と誤解
ストキャスティクスは有名なインジケーターであり、多くの個人投資家が愛用している指標である。しかし、世間一般的に知られている方法でストキャスティクスを活用すると、多くの損失を負うことになる。そして、その損失を指標の責任にし、テクニカル分析は詐欺であると避けるようになるのが一般的だろう。
この章では、世間一般的に知られているストキャスティクスの活用方法を紹介して、それの矛盾点と間違いを解説する。
まず、最も、知られているストキャスティクスの活用方法は、70を超えた場合、買われすぎ、20下回ったら売られすぎであるため、利益確定、もしくは、エントリ、さらには逆張りポイントになるということである。
しかし、実際そのようなトレーディングをすると、おおきな損失を負うことになる。
「SOXのストキャスティクス80を超えた時のチャート」
というのも、一度トレンドが発生すれば、そう簡単にはトレンドが終了するわけではないからである。
そして、ストキャスティクスが80を超えたことは、強い上昇トレンドの発生を意味する。よって、80を買われすぎとか、20を売られすぎとかというのは、かなり矛盾しているのである。
ストキャスティクスで買われすぎとか売られずきを判断する説が出たのば、単純にストキャスティクスが0から100の間で動くオシレーター指標であるため、指標が範囲内で、上下することを見ただけの、錯視にすぎない
3.ストキャスティクスと移動平均線の関係
上記でストキャスティクスは、買われすぎとか売られずきを判断する指標ではないと説明した。それでは、ストキャスティクスはどのような指標であるのか。この章では、それを説明していきたい。
一章で、ストキャスティクスは、過去n期間の価格の範囲内での現在の価格の位置を百分率示しいると述べた。そして、移動平均線は期間内の株価の平均を表す線である。
すなわち、ストキャスティクスは、株価と移動平均線の相関関係として捉えることができる。例えば、ストキャスティクスが50になると、同じ期間の移動平均線=株価の状態を表すことになる
移動平均と株価の位置関係であるなら、欠かせない指標がもう一つある。期間内の株価の標準偏差値を表すボリンジャーバンドである。
すなわち、ストキャスティクスはBB%bとかなり類似している。
BB%bより、ストキャスティクスが優れている点は、%Dでその傾向性判断ができる点である。それによって、ボリンジャーバンドウォークの傾向判断ができ、トレンドの継続もしくは、終了の判断することが可能になる。
これが、ストキャスティクスの本質である。