先週は、要人発言・英CPIなど様々な面から値動きが発生した。週だった。
【今週の結果(週足)】
(1)ドル円は中規模の陽線で確定。先週の調整で火曜に陰線をつけたものの水・木でのパウエル議長の発言により、利上げ警戒感が高まりドルが全面高になった。
(2)米国債は短・長期ともに小さい変動で確定。しかし、短期は陽線・長期は陰線と値幅が拡大している逆イールドを引き続き拡大しているため、国債相場勢はFRBをリスペクトし景気後退懸念を忠実に守った状況となっている。
(3)ドルストレートは全体として陰線で引けている。しかし、値幅はまちまちである。中でも豪ドル/米ドルの陰線は大きく確定した。先週のサプライズ利上げ後の議事要旨がハト派ととらえられ、利益確定の売りが発生したことと米の利上げ警戒感から大きく値を落とした。
(4)クロス円は資源国通貨は陰線、ほか主要国通貨は陽線で確定。植田総裁は今週さらにYCCの修正を行わない等の発言をしており今後も円高要因はない模様。しかし、今週は日経の調整の下落で円安の影響が少なくクロス円は各通貨の色が出た週だった。
(5)株 米株(S&P)は短めの陰線で確定。先週から引き続く利上げ懸念が上値を重くしている。また四半期末のリバランス及び、調整による利益確定の影響も出ているか。
日株(JPN225)の週足は大きな陰線で確定。四半期末の大口のリバランスによる利益確定の影響が出ている。今後の日経が続伸する要因が不明なため来月の買いが入るかが注目である。
(6)原油は短めの陰線で確定。70ドル近辺で落ち着いている。米の利上げ懸念及び景気後退懸念から、原油の需要低下が要因としてあげられる。今後、原油は上値重く70ドル近辺で小さい実線で推移すると思われる。
(7)金は短めの陰線で確定。米金利の上昇及び更なる利上げ懸念からドルに流出するような動きを見せた。
【来週の見通し】
今週は、リスクオフの週であったが様々なファンダメンタルズが入り混じって独立しているような形のため、先が読みにくい。さらに、月末フローのためテクニカルが効きにくいこともあり、来週は非常にトレードがしづらい。来週は各国要人発言があることと5%まで金利を引き上げたイギリスのGDP改定値が発表される。イギリスの動きが各国に波紋することもありうるので、トレードは控えて、来月の対局を見極め方針を立てる。だが、とれるところでは柔軟に対応することを頭に入れながら過ごしていきたい。