【EURUSD】1.20超えは近い?EURUSDとドルインデックスの波動のリズムから考えてみる(2017年との類似性も)

今回の投稿ではいつものトレードシナリオではなく、ユーロドルは1.20を超えて来るのかというテーマで考察をしてみたいと思います。
結論、超えて来るのではと見ています。その根拠をユーロドルとドルインデックスの波動のリズム、そして2017年との類似性との観点から考えてみます。

ユーロドルの最新状況
ユーロドルが先週金曜日の終値で9/1のローソク足実体の高値(1.19361)を更新しました。

下のチャートが最新のユーロドル日足チャートです。
ピンクの丸で示したように終値は1.19624と9/1の日足ローソク足実体を超えています。(9/1は上ヒゲで1.20到達し直後に反落)

<EURUSD 日足最新チャート>
スナップショット

波動分析
波動の観点(前回相場分析から更新)では、9月までの上昇5波に対する調整3波(オレンジの波動)が終了し、B波の高値を更新する形で新たな上昇波1波が出現。現在は上昇3波目を形成中と捉えています(赤の波動)。
エリオット波動理論では相場は推進波(今回はオレンジの上昇5波)と調整波を繰り返しながら形成されていくという原則を掲げていますが(そうならないケースももちろんある)、オレンジの波動で示したように、上昇5波、調整3波と来て、また上昇3波まで来ているとすれば、引き続き4-5波と上昇波動が形成されるという想定を置くことができます。
9/1の時点では上昇5波の終点で1.20に到達したのに対し、今回は3波目で到達しそうな局面に差し掛かっているというのが今の状況です。

では3波目で1.20超えて来るのかというと、一度反落する可能性を見ています。それは、
・欧州中央銀行(ECB)が過去に1.20水準に近づいたタイミングで発したユーロ高を牽制する発言
・12月のECB定例会合(確か12/10あたり予定?)で現在の金融政策を調整(より緩和する方向)する予定であると報道されていること
・そしてこの調整には"あらゆる手段を検討"とラガルドECB総裁自身が発言していることから、もしかしたらユーロ高に対する介入がありうるという市場の懸念
から1.20という高値では売りバイアスがかかるのではと見ているからです。
また、チャートの形状からも9/1に1.20で反落したことから、1.20を背にショートをするというラインができています。よって今回も1.20での抵抗を狙って売りを仕掛けてくる勢力が相当いるのではと思うのです。(僕もそのうちの一人です。)

以上から、3波目終了と共に1.20に到達(もしくは多少オーバーシュートする)してから一度反落。押し目を形成(4波)してから最後の上昇5波目で1.20を抜けて来るのではという見立てです。(相場の大好きな3という数字の表す通り、3度目のチャレンジでブレイク)
ECBが追加の緩和策(ユーロ安のバイアスがかかる)を発表しても、それに勝る圧倒的なドル安の力で1.20を超えていくでのはないかと見ています。(そうなればまたECBが動くのかもしれませんね)

年内から年明け早々のタイミングで1.20超えの動きとなるか要注目です。

<EURUSD 日足波動>
スナップショット

ドルインデックス
次にドル単体の強弱を表すドルインデックスも見てみます。
ドルインデックスも9/1につけた安値ラインを日足レベルでブレイク。次の節目として2017年9月につけた安値水準を目指す可能性が高まった局面と言えます。
ドルインデックスでもやはり赤の波動で示したように下降3波動が見られます。3波目で2017年9月安値ラインに到達(この時点でユーロドルは1.20到達)。さすがに初回は反発することが見込まれ、戻りを形成して最後の下降5波目で2017年9月安値ラインをブレイクとともにユーロドルも1.20をブレイクというように、相関性の高いユーロドルとドルインデックスの双方の波動がシンクロしながら、推移していく可能性を見ています。
(ドルインデックスが9/1に安値のピークを迎えた時は下降5波の終点。今回は下降3波目でそのピークに再び到達しようという動きはユーロドルで見た波動の推移と同じであり、両者は波動の観点からもシンクロ性の高い動きと言えます。)

ドルインデックスの分析詳細は下記リンクを参照してください。


2017年との類似性
最後に2017年のユーロドルの状況も振り返ってみます。
2017年も今と同様に上昇トレンドから1.20をブレイクという似た状況が発生していました。当時と今では当然相場を取り巻く状況は異なるので、あくまでチャートの形状のみに基づく比較です。
ただ、チャートの形は面白いです。

以下のチャートはユーロドルの 2017年から2018年頭にかけての日足です。
同じように波動を見てみると、まず上昇5波がスタートし5波終点で1.20到達。
その後高値・安値を切り下げる形で調整3波(ABC)が始まり、調整波のB波高値を超える上昇の1波目が発動し、そこから5波上昇で1.245まで大きく上昇していくという動きです。

今のユーロドルの相場と非常に似ていますよね?

1.20を目指した波動の推移は全くと言っていいほど同じですし、調整3波から再度上昇1波目が出るところはそっくりです。
この時は2018年年明け早々に1.2(赤の水平線)をブレイク。そこから少し押して1週間後には1.20から上放れする大きな上昇波が形成されるという動きとなりました。こちらも3回目で完全に上抜けたパターンです。
歴史は繰り返すではありませんが、2017年と同じ動きを辿れば、今回も年内に1.20超えとなるかもしれませんね。

<EURUSD 2017年から2018年頭にかけての日足>
スナップショット


今回、波動という観点で色々考察をしてきましたが、普段波動に関心のない方、今まで見たこともなかったという方も、無秩序や複雑系と言われる相場の中にも一定のリズム(相場の呼吸みたいなもの)があることは感じていただけたのではないでしょうか。
波動は相場の裏にいる人間の期待や恐怖が現れたものだと、僕は思っています。相場は人間が動かしている以上、そこには感情が生まれます。それらがチャート上に浮かび上がってきて波動として認識されると思うのです。

僕の相場分析ではこのように波動を絡めた形で相場分析を発信しています。参考になったという方はぜひ他の投稿も見てみてください。


それでは残りわずかですが良い週末を!
Enjoy the remaining hours of your weekend!!
DXYElliott WaveEURUSDTrend Analysis

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