米10年利回り 材料出尽くしで下落基調に入るか

チャートは日足です。
表示している左側の高値はコロナ以降の10年債利回りの高値です。

今年は9月ごろまでは下落基調にありましたが、そこから反転して上昇し200SMAを上抜けました。
ちょうどドル円が139円台から転換したところでもあります。
9月にFRBは2段階利下げを行いましたがその後の材料出尽くしや、10月の雇用統計も堅調、さらにトランプ氏の大統領当選も現実味を帯びました。
それらの結果、今後のFRBによる利下げは少なくなると示唆されたことが主な要因として、利回りは上昇したと考えられます。

さらに12月には200SMAにサポートされて上昇しています。
これはアメリカの経済・雇用の堅調さやパウエルFRB議長のタカ派姿勢と、FOMCでも利下げは行ったものの経済見通しなどタカ派な内容となったのが主な要因です。

さて、ここからの利回りの動きですが、だいぶ市場は利回りの上昇を織り込んでいるため、ここから少し流れは変わるかもしれませんし、現に目先は下げています。

例えばまたFRBによる利上げがあるかもしれないなどよっぽどでなはい限りは前回の4月の高値は超えにくいのではないかなと考えています。

為替で見ていくと、ドル円はじゃあ下落するのかというとそうではないかもしれません。
ドル円が160円台を付けたときは今年の7月初めでしたが、米10年債利回りはむしろ下落基調のありました。
それは円が弱かったからでしょう。日銀は3月まで様子見する可能性もあるため、ドル円は米10年債利回りに相関して動かない局面は今後も出てくるでしょう。

ドルの通貨単体では、ここ一年では他の先進国通貨よりも強く、利回りによるドル高ではなく、他通貨安によるドル高であることが分かります。

他の通貨の弱さでドルが押し上げられているということは、他の国の経済や金融政策によってはドルを上回る局面もあると思いますので、そういった視点で為替を見ることも大事なのかなと思います。
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