D-ETH
中国政府ビットコイン購入へ?ロシア経済制裁を目の当たりにし、中国は今何を思う。--【サマリー】--
・今回のロシアに対する世界経済制裁はロシア・中国の想定を上回っていたのではないか。
・ロシアは外貨準備高、約6300億ドルの実に57%を凍結された。
・中国は世界最大の外貨準備高、約3兆4000億ドルを保有する。
・現在の中国の外貨準備高内訳を見ると、中国有事には実に95%の外貨資産が凍結される。
・中国は外貨準備高のリバランスに動く。
・まずは現在中国外貨準備高の3.3%しか保有しない「金・ゴールド」の買い増し。
・そして、中国外貨準備への仮想通貨組み入れという信じられないことが起きるかも知れない。
・まずはビットコイン、イーサリアムが有望。
・続いてデジタル人民元(人民元CBDC)で協力する親中ブロックチェーンプロジェクト通貨に注目。
--【プロローグ】--
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、ロシアにはSwift排除、外貨準備資産凍結と厳しい世界からの経済制裁が与えられている。
果たしてロシアはこれほどまでに厳しい経済制裁を予想していたのだろうか?
ロシアの外貨準備高の内訳は以下のようになっている。
ユーロ 32.3%
米ドル 16.40%
ポンド 6.50%
円 2%
人民元 13.10%
金 21.70%
その他 8%
この内、ユーロ、米ドル、ポンド、円が凍結され、ロシアは少なくともこれまでに築き上げた外貨資産の57%を失った。
(その他にスイスフラン、豪ドル、NZドルなども含まれると思われる)
ロシアの外貨準備高推移を見ると、今回のロシアのウクライナ侵攻は以前より計画されていたとも見て取れる。
というのも2017年のロシア外貨準備高内訳を見ると米ドル資産46%を保有し、人民元はわずか0.1%しか保有していなかった。
それが直近、米ドル46%→16.4%、人民元0.1%→13.1%とアメリカ経済制裁回避のアセットアロケーションに動いていたことが分かる。
ここでロシアの誤算であったと思われるのがEU、更には歴史的中立国スイスまでもがロシア経済制裁に加わったことだ。
EUは石油・天然ガス資源を大きくロシア資源に依存するため、EUはロシアに対して経済制裁を行えないというロシアの思惑があったのかも知れない。
いずれにしてもロシアが57%も凍結対象資産を保有していたことは、今回の世界からの経済制裁はロシアの想定を上回っていたことが想像できる。
(でなければ人民元と金の比率をもっと増やしていたであろう。)
--【本題】--
以上は前置きとなったが、今回の本題は中国についてお話ししたい。
中国の外貨準備高内訳は以下のようになっている。
米国債 31.8%
その他外貨資産 63.0%
IMFリザーブポジション 0.3%
SDR 1.6%
金 3.3%
その他 0.0003%
中国外貨管理局は外貨準備に占める外貨比率を公表していないため、以上数字は米財務省公表の中国保有米国債残高を反映させて算出している。
中国の外貨準備高を見ると実に31.8%を米国債が占める。
その他外貨資産の63%の大部分は米国債以外の米地方債・社債の米ドル建資産、ユーロ建て資産、ポンド建て資産、円建て資産、フラン建て資産、豪ドル建て資産、NZドル建て資産が占めるだろう。
一部、ロシアルーブル、北朝鮮ウォン、ブラジルリアルといった親中国通貨、その他新興国通貨も保有していると思われる。
ただこれらの通貨は外貨準備に組み入れるにはあまりにも安全性に乏しく、保有をしていたとしてもわずかな割合に過ぎないだろう。
IMFリザーブポジションとSDRはいわゆる世界銀行預金と考えて差し支えない。
まだ決定はされていないが、ロシアはIMFリザーブポジションとSDRも差し押さえられる見込みが高く、これもまた中国にとっては凍結の見込みの高い資産となる。
いつかは分からない、ただ中国による台湾侵攻、中国は頭の片隅に必ず有事を置いている。
それを起こすかではなく、それを起こせる状態に中国はしておかなければならない。
そうなると現在の中国の外貨準備高は少なく見積もっても、実に90%が凍結される。
--【結論】--
想定を上回るロシアへの経済制裁を受け、中国政府は外貨準備高のリバランスを行うと思われる。
1.
まずは金・ゴールドの持ち高を増やすだろう。その他貴金属、プラチナの持ち高も増やすだろう。
そういう意味で金・ゴールドは買いだ。中長期NY金は2500ドル、3000ドルといった水準が視野に入ってくると思われる。
2.
中国が他に買えるアセットはあるのか?
米ドル、ユーロ、ポンド、円、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル全てが凍結対象であり購入できない。
3.
親中派通貨はどうだろう?
ロシアルーブル、北朝鮮ウォン。ブラジルリアルも加わるか?その他新興国通貨建てのアセット。
いずれにしても安全資産には程遠く、外貨準備に組み入れられても合計20%が良いところだろう。
4.
そう、中国は有事を考えた際に購入できる外貨資産とは金とその他貴金属くらいしかない。
そうなると、あるのではないか?
「暗号資産」中国外貨準備に組み入れが。
5.
その際のインパクトはとんでもなく大きいであろう。
現在
ビットコイン時価総額:8062億ドル
イーサリアム時価総額:3389億ドル
仮に中国が外貨準備にビットコイン10%を組み入れるとなるとここから3000億ドルの買い需要が生まれる。
1BTC=10万ドル、余裕であるのではないか?
イーサリアムを5%組み入れたら1500億ドルの買い需要。
どこまで上がるのか想像がつかない。
1ETH=1万ドル...
ない話ではない。
その他の人民元CBDCに参加するブロックチェーンプロジェクトの時価総額はこれよりも遥かに小さい。
与太話としても、これらのプロジェクトトークンを少なからず買っておいても良いと思う。
もちろん狙うは10倍、100倍のリターンだ。
--【投資方針】--
拙者はBTCは平均単価1万ドル以下で取得し、大部分を平均5万ドル台で売却を終えている。
あとは少量のBTCを保有し、10年20年と保有しよう、子供の世代ではもっと上がるかも知れないので残してあげよう程度しか保有していない。
(暗号資産アビトラポジションは除く)
またBTC,ETH,その他親中トークンを買い始めようと思う。またロングポジションを取ろうと思う。
あくまで長期投資のスタンス。
BTCでいうならば3万3333ドルをつけるならば本気で買いたい。2-3年で10万ドル乗せ、3倍、悪くない。
ただそこまでつけるかは分からないのでこれから時間分散で積立購入が良いと思う。
それはETHもその他親中トークンも同じだ。
BTC、5万ドル以上では旨味が少ないので買わない。
まだまだ仮想通貨は稼がせてくれそうだ。