長期金利差からみるドル円相場左がドル円(日足)
右が長期金利(10年もの国債利回り)
青:アメリカ
オレンジ:日本
赤:アメリカー日本
を表示しています。
今回は長期金利差と為替の相関関係から相場を考えていきます。
まず大前提として為替も株式、野菜、資源などの他の"モノ"と同様、需要と供給のバランスで価格が決まります。
ドル需要が高まれば、ドルの価格が上がる(ドル高になる)ということですね。
その需要量と供給量がどのように決まるのか?までは今回は深入りしないこととします。(あまりにも記述が多くなりすぎる為。興味がある人は国際経済学の書籍を参考にされると良いかと思います。
長期金利を見ていくと
日本はじわじわと上がってきているのですが急騰はしていないのが見てとれます。
一方でアメリカは今年に入ってから急騰していますよね。
結果、アメリカ長期金利と日本長期金利の差額(赤)は上昇してきています。
これは日本国債を買うより、アメリカ国債を買う方が利回りが良いのでドル需要が高まる。
それに伴ってドル高が進行しているという流れになります。
アメリカは物価上昇に歯止めを掛ける為、金融緩和政策から引き締めへと向かっていますが、急に行うと景気後退につながりかねないので慎重に行っています。
日本は物価上昇にも関わらず、賃金への転嫁が出来ていないため、中々緩和策からの転換は難しそうです。かつ日銀の現在の立場では円安は日本経済にとってプラスというのが基本スタンスです。
よってアメリカは引き締め、日本は緩和という流れは当面の間続きそうです。
とすると為替のバランスも、円を売ってドルを買うという流れが続く、もしくは加速していく、というのが基本シナリオとなるでしょう。