日米金利差拡大は不安の起爆点としてVIXと直結このグラフは、日本国債利回り、米国債利回り、MOVE、VIX/VIX3Mの動きを示しています。
MOVEとVIX/VIX3Mの連動が確認できます。これは、市場参加者が感じている不確実性やリスクが、特定の資産クラスに限定されず、金融システム全体に共通する広範な要因に起因している可能性が高いことを意味します。
さらに、MOVE指数が上昇するタイミングで、日本国債利回りが米国債利回りを上回る、あるいはその差が大きく変動する現象が起きています。これは、投資家が日米両国の金融政策や財政状況を再評価し、資金フローに大きな変化が生じていることを意味します。
これらを総合すると、MOVE指数、VIX/VIX3M Ratio、そして日米長期金利のスプレッドを並行的にモニターすることは、 市場全体の潜在的なストレスや転換点を早期に察知するための強力な「早期警戒システム」 として機能すると言えます。
今後注目すべき点は、
❶MOVE指数とVIX/VIX3M Ratioが再び明確な上昇トレンドに入り、特にVIX/VIX3M Ratioが0.9を大きく超えて推移する場合。市場全体の不確実性が再び高まり、リスク回避の動きが強まる兆候と見ることができます。
❷MOVE指数が上昇する中で、日本国債利回りが米国債利回りひ対して再び優位に上昇し、金利差の縮小(あるいは逆転)が強まる場合。これは「市場が日本国債の脆弱性をより強く意識している」可能性、または「日銀の金融政策正常化への期待・懸念」が強まっていることを示します。
最近、小幡績慶応義塾大学大学院教授は次のように述べました。
「トランプ政権の信任はアメリカへの信任、それはアメリカ国債にもっとも如実に現れる……アメリカへの信任低下は、米国債暴落となり、アメリカ信任低下なら、ドル安、そのほかの通貨は?ということを超えて、世界的に金融市場トリプル安、リスク資産はすべて暴落となるだろう。そのときには、いちばん弱いところから攻撃を受けるから、日本なら、それは為替を絡めて、国債を攻撃されるだろう」
toyokeizai.net
教授の言う「トリプル安」危機に至る前に、金利差と為替の連動の乖離やVIX/VIX3Mのシグナルが先行して現れるプロセスに注目すれば、投資の好機となり得るでしょう。
MOVEのトレードアイデア
Move指数とVixを活用し、相場の転換を読む相場が非常に不安定な状況に陥った時、株だけではなく債権も大きく変動する。 その変動ボラタリティー指数を利用して、相場の底値転換を予測する事に活用。
具体的には、債権のボラタリティーMove指数と株価ボラタリティーVixを掛け合わせ、その変動をチャートで確認していく。
現在は、コロナショック2020年3月とリーマンショック時2008年10月には届かないが、ここ20年の中で最大値が観測されており、RSI および STOCHAも、高すぎを示していると思われる。したがって、今後 ゆるやかに低下していくと予測される。 過度な期待はできないが、徐々に株価上昇局面への変化があると思われる。