【コラム】魔の数字”13”で下落 イーサリアムのエリオット波動分析過去の投稿でも好評いただいたフィボナッチの魔力シリーズ。
今回は少し不吉なタイトルですが、イーサリアムを取り上げます。
5月に起きた仮想通貨市場全般の大幅下落ではイーサリアムも例外なく下落したわけですが、その起点となったのがフィボナッチ数13であったというお話です。
この13という数字は、日本でも不吉な数として避けられることが多い数ですが、西洋では忌み数としてもっとも嫌われる数字です。
この13が奇しくも今回のイーサリアムの暴落の起点となっているということを、イーサリアムのエリオット波動と絡めながら見ていきたいと思います。
月足
ビットコインに比べ歴史の浅いイーサリアム。波動もそれだけ若いわけですが、2017年バブル時の高値を抜いた現在の波は月足ベースの3波と見ることができます。
週足
月足Ⅲ波周辺の動きを表した週足です。
価格変動が大きいためログスケール表示にしています。
ログスケール
2017年のバブル崩壊による下落が底を打ったのが2018年12月。そこからは安値切り上げから高値切り上げの上昇トレンドとなっているので、パープルで示したように2019年6月高値を1波とする波動を描くことができます。
これに基づくと現在は③波目と捉えることができます。
注目に値するのが、1波を起点として引いた際のフィボナッチです。
赤で示した”13”のレベルを起点に今回5月の暴落が起きたことがわかります。
以下の通常スケールのチャートで見てみても、ローソク足の実体部分が13のレベルで反応しています。
この投稿を書いている2021年6月6日時点では、それまでの仮想通貨市場全体の上昇機運とは一転して暗いムードが漂っていますが、奇しくもこの13という魔の数字がその暗雲の起点となってしまっています。
通常スケール
さて、波動の分析に戻ります。
週足の③波目は5月の暴落で終わってしまったのか、それともまだ続くのかという点ですが、これを考える上で2017年バブル相場(つまり月足のⅠ波)を取り上げてみたいと思います。
以下のチャートが2017バブル時の週足です。
ピンクの移動平均線が20週移動平均線を表しています。
このチャートから読み取れるのは、バブル最高値までは20週移動平均線を一度も実体で割らなかったという事実です。
バブルが崩壊して下落が続いていく過程で、20週移動平均線も割り込み2018年12月につけた80ドルまで下落して行ったことがわかります。
この20週移動平均線との関係で現在の相場をもう一度眺めて見ると、コロナショックからの上昇以降、現在のところは実体で20週移動平均線を下回っていません。
その意味では、
1. 今後も20週移動平均線を下回ることなく高値を更新していければ、週足③波はまだ継続中。④~⑤波と続き上値をさらに追っていく可能性
2. 逆にこれから20週移動平均線を割るような下落があれば、週足③波は終了、または週足③~⑤波まで終了し、月足のⅢ波も終了。これから月足ベースのⅣ波、つまりさらに大きな下落調整が始まる可能性
を考えることができます。
過去に投稿したビットコインの長期波動分析(下記リンク参照)では、2017バブル以前よりはるか前の上昇トレンドの波動比率から、現在の波動の予測を試みました。
一方、イーサリアムについては週足レベルの長期波動を見る上では歴史も浅く参考材料が少ないのですが、上記のようにバブル時の動きは一つ参考にできる材料ではないかと思います。
Fibonaccinumers
【コラム】ビットコインのエリオット波動を超真面目に考えてみるビットコインとイーサがともに最高値を更新しましたね。
この投稿では現在のビットコインはエリオット波動では今何波目なのか?を真面目に考えるとともに、過去の上昇相場における変動率を参考にした場合の今後の波動の伸び代について考察してみます。
目次
・現在地はどこ?
・波動の比率で考えた時の伸びの予測
チャートは全てBTC/USDでログスケール表示にしています。
ご存知の通りビットコインは価格変動が異常に大きいため、価格ではなく、その変動率を使った方が波動の推移の様子を捉えやすいためです。
・現在地はどこ?
まずは月足と週足の波動から現在地を振り返ってみましょう。
月足
チャートは2011年末からの価格推移を表示しています。
わかりやすい3段上げが見られ、これをエリオット波動に当てはめると現在は5波目(Ⅴ)と捉えることができます。
週足
月足の波の副次波を見るために週足にブレイクダウンしたものが下のチャートです。
高値・安値の切り上げ/切り下げに着目しながら波をカウントしていくと、ざっくり以下のような波動構成になっていると見ることができます。
これに基づくと今はⅤ波の③波目と考えることができます。
ここから④波、⑤波と発生してⅤ波が完成するというイメージですね。
・波動の比率で考えた時の伸びの予測
ここからは今後の波動の伸びの予測を過去の波動の比率から考えてみます。
フィボナッチを使いながら月足で見たⅠ波、Ⅲ波に着目します。
Ⅰ波
週足レベルにブレイクダウンした波にフィボナッチを当てたのが以下のチャートです。
高値・安値の切り上がったポイントを①波とし、③、⑤波までの変動率をフィボナッチで見てみると、
③波:①波の17.94水準
⑤波:①波の76.018水準
となっています。
17.94も76.018もフィボナッチ比率です。(株や為替ではまず目にしませんが。)
フィボナッチ比率がピタリとはまっていることがわかると思います。
Ⅲ波
続いて同じようにⅢ波を見ていきましょう。
2017年末の仮想通貨バブルのピークとなった波ですね。
Ⅰ波の時と同じように、高値・安値の切り上がったポイントを①波と仮定し、フィボナッチを当てたのが下のチャートです。
③波⑤波の位置を見てみると、
③波:①波の8水準
⑤波:①波の55水準
となっています。
8と55は前回のビットコイン投稿(下記リンク参照)でも言及した”フィボナッチ数(1,1,2,3,5・・・)”です。
Ⅰ波の時のフィボナッチ比率より変動率は下がっていますが、これは価格が上昇するにつれ、変動率が上がりにくくなるからでしょう。
しかし、このように変動率で見ていった時もフィボナッチ数でピタリと反応するのを見ると、フィボナッチの魔力めいたものを感じますね。
Ⅲ波ではフィボナッチ比率よりもフィボナッチ数が意識されている波と言えるでしょうか。
Ⅴ波
お待たせしました。それでは最後に現在進行中のⅤ波を見てみましょう。
Ⅰ波Ⅲ波で意識されたフィボナッチ比率・数字を黄色でハイライトしています。
現在のレートの直上に位置するのが、フィボナッチ数8のレベルライン。
米ドルで約88000ドルなので、日本円だと約1000万円となります。
ヘッジファンドや仮想通貨分析企業で、ビットコインの1000万円超えという予想を出しているところは多いですが、この結果と合わせて見ると、過去の変動率を見てもそれぐらいの伸びは記録しているわけですし、1000万円という価格は十分に考えうる価格と言えるのではないでしょうか。
さて、Ⅴ波の伸び代の可能性についてです。
Ⅴ波の③波が仮にフィボナッチ8水準で終了し、その後の④波がどこかで止まり、⑤波目形成となった場合の終点目安となるわけですが、Ⅰ波Ⅲ波ではそれぞれ①波の55水準や76.018水準が意識されていました。
仮にⅤ波がこの水準まで行くとすれば、
Ⅴ-①の55水準: 594,000 USD
Ⅴ-①の76.018水準: 820,000 USD
となります。
Ⅰ波とⅢ波を比べたときに、変動率が小さくなっていることを踏まえれば、Ⅴ波が①波の55や76.018水準まで伸びるというのは考えにくいかもしれません。
ただ、過去の波動を見るとこれらの比率より小さなフィボナッチ比率・数で反応を見せるという可能性は高いと言えるでしょう。
それは13なのかもしれませんし、29.03なのかもしれません。
もちろん76.018やそれ以上の可能性もゼロではないでしょう。
仮に76.018水準まで到達した場合の価格は日本円では約9000万円となり、いよいよ1億が見えてくる世界ですが、果たして・・・
いかがでしたでしょうか。
今回の内容は、過去の波動の比率(変動率ベース)を用いて出した値にすぎません。
ですが、たった10年前は5ドルかそこらだったものが、数年で1000ドルになり、そこからさらに数年で20000ドル、現在は60000ドル超え。
そしてフィボナッチのハマり具合・・・
こうしても見ると、ビットコインの伸び代は大きな夢を秘めていることを感じ取ることができるのではないでしょうか。
それでは皆さん、
Enjoy your trading!🎅