【トルコリラ/円 12/14:イベントをこなし翌週以降は上値が重いレンジか】

【概況】
各国の金融政策や選挙など重要なイベントが多い週となった。

・FOMC:金利変更なし、来年以降の金利引下げは現在様子見
・TCMB年内最後の政策金利発表で予想外の1.5%引き下げで12.0%へ
・英総選挙で保守党の過半数議席獲得でEU離脱賛成派が多数

など、これだけ多くのイベントがある週というのはかなり久し振りだったのではないか。
ドル円もポンドの強い上げで109円後半まで持ち上がったがニューヨークタイムになるとトランプ大統領の弾劾裁判の可決や、日中通商交渉の第一段階の内容などの不透明感から夜間にかけてドル円は下げ幅を強め、トルコリラ/円も巻き込まれる形で18.96円付近から18.84円で取引が終了となった。

来週は12月15日からスタートする米中関税問題を中心に通商交渉の見極めとなるかと考えているが、12月中旬からは市場流動性も少なくボラティリティが上がる傾向にあることを留意したい。

【テクニカル】
・ボリンジャーバンド21日 MAラインから押し戻され−1σ上の位置、一目均衡表では雲上限、基準・転換線を下回る形でクローズしている。
・標準偏差ボラティリティ、ADXは日足では週明けの下落で一時立ち上がったもののポンドの急騰につられて上昇し一旦は中立。

【シカゴIMM CFTC円】
円 -43682 +4141

【注視するイベント】
・12月16日(月) トルコ:失業率 米国:製造業指数(PMI)

【来週以降のトルコリラ】
上記振り返りから来週のトルコリラ/円は上値は重いもテクニカル的には雲の上限、下限で止まりやすく、18.65円−18.95円付近でのレンジ相場を予想する。
19円台の上値の重さを確認し下落に転じていることから、方向感としては下方向へのケアを重視しトランプ大統領の弾劾裁判の進捗状況でダウ下げに転じるのであればドル円下落→リラ/円は売りが加速する可能性がある。

特にリラは5.7後半でサポートが機能し5.81で終了となっている。2018年のリラ暴落からの長期レジスタンスラインを超えてきている為に、リラ安が今後進行する可能性が高くなっていることに加え、政策金利も引き下げられたことから下方向へ動く地合は整っている。来週は突発的な動きには警戒したい。

   
Trend AnalysisTRYJPY

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