FX:USDJPY   米ドル/円
植田総裁が「年末までに十分な情報やデータがそろう可能性はゼロではない」という発言をしたことによって、これまでは早期利上げが懸念されていたわけですが、今回の決定を見ても、これまでも述べてきた通り、日銀はYCC解除や利上げにはまだ動きたくないというのが本音であり、政治的圧力によってけん制せざるをえなかったということでしょう。ただ、アメリカがタカ派姿勢を維持しており、まだあと1回の利上げが行われる可能性がある中で介入を行ってもあまり効果的ではないことから介入はしたくないのでしょう。

しかし、日銀が緩和維持姿勢を来年まで維持すると見せて、市場参加者にはドル高円安トレンドの継続を演出させ、安心しきった頃に急に介入してくる可能性はあるので148.75~149.45を超えて、さらにドル高が進行した場合は注意だと見ています。

5波目にフィボナッチエクスパンションを引きと現在は200%を超えて、ロールリバーサルが起こっていることから、これを見てもまだ続伸する可能性がありそうで、単純にこのエクスパンションだけを判断材料とした場合は次のターゲットは150円前半となってきます。そのため、148.75~149.45を超えてくると一気に上昇する可能性があり、日銀はそのタイミングを狙って介入を行ってくる可能性があると見ています。

現在は5-3波目形成中で148.75~149.45で上値を抑えられて失速し、あくまで目安ですが145~146.25まで下落して4波目調整をつけて、再びドル高となって5波目を形成する展開も念頭に入れておくべきでしょう。

いずれにせよ、これまでも述べてきた通り、アメリカは高金利を来年も維持する予定であり、日銀も来年の春頃までは利上げに転じなさそうであることから劇的な円高になることはないと見ているため、このような大きな調整があれば買いを検討するチャンスだと言えます。日銀も恐らく、このようなシナリオになれば緩やかにドル高が進行することになるため、望ましい環境になるでしょう。

従って新規で買いを検討するのであれば、ここで上値を抑えられて146.90~147.50まで調整をつけて下値が固いようであれば短期買いの検討、もし下落の勢いが強いのであれば145.40~146.40に引き付けて買いを検討するのが無難そうです。

先ほども述べたように148.75~149.45を超えると上昇が一気に加速するか可能性があり、そうなれば次は150.40~152.25がターゲットとなってきそうです。

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