17日に発表された9月の小売売上高は予測の前月比0.3%を上回り、+0.7%となり、6ヶ月連続で増加。自動車購入やレストラン・バーでの消費が増えたことが押し上げ要因。8月の売上高も前月比0.6%増から0.8%増に上方修正され、アメリカ経済の底堅さが改めて示される結果でした。その一方でFEDの高官達は債権の金利上昇自体が引き締め効果に繋がる可能性があると述べており、これまでタカ派だったメンバーもタカ派色を弱めています。

またパウエル議長も19日の講演で「FOMCは政策の道筋を検討する上で慎重に進んでいる」とした上で、「経済成長が継続的に潜在成長率を上回っている兆候、ないし労働市場の引き締まりがもはや緩和していない兆候が新たに見られた場合、インフレに関する一層の進展にリスクが生じる可能性があり、金融政策の追加引き締めが正当化され得る」と述べており、ややハト派的な発言となりました。さらには、神田財務官は16日、為替相場が激しく下落した場合には、国は「金利を上げることによって資本流出を止めるか、為替介入で過度の変動に対抗する」と述べています。これにより、為替介入警戒感と利上げ打ち止めの可能性が出てきているため、ドル円も方向感の出づらい状況となっています。

全体的にネットショートは縮小となっており、ドル円のピーク感に警戒している様子が伺えるものの、まだ大口はかなりネットショートに偏っているため、今日銀が去年のような規模で介入を行うと再び劇的な円高に振れる可能性もあり、そうなると日本経済にとってもプラスにはならないので、やはり、これらのポジション動向を見ても日銀が大規模な介入を行うことは想像しがたいです。

現在はダイアゴナルトライアングルを形成しているように見えますがこのようなABCDEの動きで、現在はEは形成中となって151.55~152.40を目指す展開です。ここで上値を抑えられるようであれば、このような形で下落に転ずる可能性?もう一つ考えられるのが、この波動がA波となって、現在はC波形成中であるパターンです。この場合は150.35~151.20をトライして一旦上値が抑えられ、調整後に151.55~152.40をトライする動きが想定され、その後の失速するような展開でしょうか。現在は逆三尊を形成しているのでドル買い圧力が強い一方で上値も重く、この高値を超えてくると日銀も小規模なステルス介入を行ってくる可能性があります.いずれにせよ、150.35~151.20もしくは151.55~152.40ではステルス介入が行われるのではないかと想定しております。

免責事項

これらの情報および投稿は、TradingViewが提供または保証する金融、投資、取引、またはその他の種類のアドバイスや推奨を意図したものではなく、またそのようなものでもありません。詳しくは利用規約をご覧ください。