トランプ思惑＋現物需要で一辺倒の上昇、年末には4000ドルもみなさん、こんにちは。今回は、金相場の動きについて「テクニカル×ニュース」を融合させた分析をお届けします。
最近の金市場は、とにかく荒ぶっています。理由は単純明快——トランプ大統領の「米国債チャラ発言」から始まった、いわば米国債帳消し思惑です。これにより、先物市場は文字通り先行して上昇。現物受け渡しが追いつかない状態が続いています。
現物需要が圧倒的
先物だけでなく、現物需要も圧倒的です。直近2週間で、SPDR Gold Trust ETFには約40億ドルもの資金が流入し、全体AUMの3%を占めています。
この規模の資金流入は、過去20年間でわずか1回（2009年）しかありません。ETFは現物金を裏付けに保有するため、この買いは文字通り現物市場に波及しており、金庫のドアを叩く音が聞こえてきそうです。
歴史的に見ても、金価格が「公正価値を約10%上回る」上昇は30年で1%しかありません。つまり、今の上昇はレアケース中のレアケース。市場関係者が現受けを急ぐのも無理はありません。
さらに、2025年10月には金裏付けのステーブルコイン「Goldfish」がローンチ予定です。24時間流動性・現物引き換えオプションが付いており、現物への新規需要圧力は確実に強まります。
テクニカルは「ピボットポイント頼み」
こうなると、テクニカル分析の出番は限られます。価格は一辺倒に上昇しており、下値を拾うよりもピボットポイントを使った押し目買いが現実的。過去の高値や節目は無視して、まずは短期的な反応を確認しながら上昇に乗るしかありません。
個人的には、「年末までに4000ドル」は十分あり得ると見ています。理由は単純——需要が供給を圧倒しているからです。供給が追いつかない限り、買い圧力は止まりません。
米国の財政思惑と「金の再評価」
ここでちょっと面白い歴史ネタを。米国は公的に8,000トンもの金を保有していますが、その帳簿価格は1973年から42.22ドルのまま凍結。現実の市場価格は3,300ドルです。
もし仮に、米国がこの帳簿価格を現在価格に書き換える「金の再評価」を実行すれば、8,000億ドル以上の利益が発生します。魔法のように見えますが、歴史上も1934年にルーズベルト大統領が金の公定価格を引き上げ、経済に血を流した例があります。
この思惑も、金価格の上昇に拍車をかけていると見ていいでしょう。市場は「米国が金を戦略資産として再評価する」という強烈なシグナルに敏感です。
市場別の影響
• 金価格：短期的には爆発的な上昇。中期的にも高値安定かさらなる上昇。
• ドル/円：短期はドル高・円安。中期的には、ドルの信認が揺らげば逆に円高リスクも。
• 株式市場：短期はリスクオンで上昇。しかし中期的にはドル不安が株価に影響する可能性あり。
つまり、金市場は文字通り独走状態。押し目買いのタイミングだけを慎重に見極めれば、波に乗りやすい環境です。
エピソード：金庫破りならぬETF破り？
正直、今回の金市場は「金庫破り」みたいなものです。ETFが現物をガッツリ買い上げ、先物市場が先行し、現物引き渡しが追いつかない……。
まるで金庫の中の金を誰もが奪い合っているような状態ですが、我々トレーダーはルールに従って「押し目を拾うだけ」。手を汚す必要はありません。
トレード戦略まとめ
1. ピボットポイントを意識した押し目買い
上昇一辺倒なので、無理に反転を狙わず押し目を狙う。
2. 現物需給とETF流入を注視
資金流入のペースが落ちない限り、強気スタンスで問題なし。
3. ニュースと歴史的イベントにアンテナ
金の再評価やステーブルコインのローンチなど、需給を変えるニュースには常に注意。
4. 年末までのターゲット
ピボットポイントと需給状況を考慮すると、4000ドルも現実味あり。
結論
トランプ思惑、現物ETF流入、ステーブルコインの新需要、そして「金の再評価」の可能性。
これらすべてが揃って、金はテクニカル的にもファンダメンタル的にも上昇一辺倒。押し目買いで波に乗るだけで、年末には大きな利益のチャンスがあります。
最後にユーモアを一つ。金の現物不足で市場がヒートアップする様子は、まるで「宝くじで1等を引いた人たちが押し寄せるATM」のよう。焦らず、慌てず、波に乗ることが成功の鍵です。
