地政学はテクノロジーの飛躍を後押しできるか?ナスダック指数は最近、顕著な上昇を記録した。その主な要因は、イスラエルとイランの間の緊張が予想外に緩和したことにある。週末に米軍がイランの核施設を攻撃したとの報道が流れ、市場は月曜日に大きな変動を覚悟していた。しかし、イランは冷静な対応を見せ、カタールの米軍基地にミサイルを発射したものの、死傷者や被害はほぼ発生しなかった。これは紛争の拡大を避ける明確な意図と受け止められた。この状況下で、トランプ大統領はTruth Socialを通じて「完全かつ全面的な停戦」を発表し、ナスダックを含む米国株先物は急上昇した。地政学的対立から和平へと移行したこの変化は、投資家のリスク認識を根本的に変え、世界市場を圧迫していた懸念を和らげた。
この地政学的安定は、特にテクノロジーや成長株に重点を置くナスダックにとって有利に働いた。これらの企業はグローバルなサプライチェーンや安定した国際市場に依存しており、不確実性の低い環境で成長を遂げる。商品価格の変動に左右される業種とは異なり、テック企業はイノベーション、データ、ソフトウェア資産に価値を置いており、緊張が緩和されると地政学的リスクの影響を受けにくくなる。今回の緊張緩和は、成長企業への投資家の信頼を高めるだけでなく、将来の金融政策に関するFRBへの圧力を軽減する可能性があり、これは高成長テック企業の資金調達コストや企業評価に大きな影響を与える。
地政学的リスクの緩和以外にも、市場の動向を左右する重要な要素が存在する。FRB議長ジェローム・パウエルは下院金融サービス委員会での証言を控えており、金融政策に関する発言が投資家の注目を集めている。特に2025年の利下げの可能性が議論される中、彼の発言から金利動向の手がかりを探る動きが強まっている。また、クルーズ大手のCarnival(CCL)、物流企業のFedEx(FDX)、ソフトウェアセキュリティのBlackBerry(BB)など、主要企業の決算発表も予定されており、消費支出、物流、ソフトウェアセキュリティなどの分野の現状を示す重要な指標となる。これらの結果は、ナスダックのパフォーマンスに直接影響を与えるだろう。
NAS100FTのトレードアイデア
ナスダック100先物、横ばいだったが米軍イラン攻撃により下落スタート見込今週の振り返り
今週は高値・安値ともに切り下げでしたが株価は横ばいでした。貯金高値22,069を上抜けることはできず、VWAPを下回る展開に反転しました。21日出来高加重移動平均線の前後をウロウロとしていますが、黄色のボックスゾーンの高値で下げ止まり21日出来高加重移動平均線まで戻る動きをしています。
21日出来高加重移動平均線を維持できるうちは上昇トレンドは終わらず上放れに期待できます。現状は横ばい気味な株価推移でボリンジャーバンドが収縮する時期だったため、21日出来高加重移動平均線がローソク足に近づいてきています。週末時点では、ローソク足が21日出来高加重移動平均線とかぶさっていて、ギリギリ21日出来高加重移動平均線の上をキープした形です。
本日時点で米軍のイラン核施設攻撃によりサンデーナスが1.3%前後下落しています。週明けは黄色のボックスゾーン内からスタートする見込みです。21日出来高加重移動平均線を下回った水準からスタートしますが、イランへの攻撃は今のところ影響軽微なので、スルスルと21日出来高加重移動平均線の上に戻る可能性はあります。今後の米国・イランの動向次第ではもう一段下を試す可能性もあります。
さらなる情勢悪化があるか、イラン降伏交渉となるか状況次第ですが、現状は初期反応で売りで反応するが、下がっても押し目買いの好機となりうると想像しています。ただチャートは弱含みな動きに変わってきているため、力強い買いを見たいところです。
黄色のボックスゾーンを下抜ける下落が起きない限りは横ばいから上昇チャンスを狙える位置にいます。21日出来高加重移動平均線の上を取り戻すのがメインシナリオと考えるが、動向次第では一回下を掘りにいく押し目形成をサブシナリオに方向感を見定めて機敏に動きたい。
次週のシナリオ
①上昇する場合
反発上昇で21日出来高加重移動平均線の上に推移するなら、3波未完とみて22,218.2達成が次のターゲットです。
②下落する場合
黄色のボックスゾーンを下抜ける場合は5月23日安値20,666.8でサポートされるかテストシーンとなります。
5月23日安値20,666.8を下抜けるほどのネガティブ材料が出る場合は、200日出来高加重移動平均線から20,358付近が下落目処と見ます。
ナスダック100先物、3波完成?中東緊迫化で下落へ今週の振り返り
今週は高値・安値ともに切り上げて高値は22,069まで伸ばしました。週半ばまでは3波の目標地点22,218.2に迫る動きをしていましたが、22,069を頂点に下落をはじめています。22,218は理想的な目標地点なので3波でそこまで上がらない可能性もある中で、週末にはイスラエル・イランの中東緊迫化を材料に下落しました。
3波目標地点の22,218には到達せず3波終了もありえるし、もう一度高値目指す可能性も残っています。現時点では3波完了かは判断しかねますが、中東情勢や売り圧力を見ながら方向感を見定める時期となります。
6月13日(金)の下落はこの1週間の安値を更新し、一時は黄色のボックスゾーンの上値に差し掛かっていました。安値から下ヒゲをつけて戻しますが、今週の他の日の安値は下回ったままで弱さが垣間見えると同時に、安値は21日出来高加重移動平均線を下抜けできず戻ってることから底堅さもありました。
中東情勢の緊迫化はまだ終わっておらず、報復攻撃が続いている模様です。これらを材料とした下落はまだ止まったとは言えず下落余地が残っています。ただし、「遠くの戦争は買い、近くの戦争は売り」という格言があるように、中東リスク自体は株価への影響は小さいと考えます。
今回の売りはすでに高値水準まで上がってきたところで利益確定売りの材料を探していたタイミングと見受けられました。6月11日(水)に高値をつけた後、軟調になっており、利益確定売りは始まっていたとおもいます。これは米中通商協議の合意が不透明でこれ以上の上昇は見込めない状況でした。そのタイミングで6月13日(金)、中東リスクの顕在化で相場反転が加速したに過ぎないのでしょう。
次週以降は、中東緊迫化や米中通商協議の進展でどのような材料が出るかによって値動きの方向が変わりやすいでしょう。また6月20日にメジャーSQがあるため、その前後で値動きは加速しやすいです。
次週のシナリオ
①上昇する場合
反発上昇するなら、3波未完とみて22,218.2達成が次のターゲットです。
②下落する場合
黄色のボックスぞーンを下抜ける場合は5月23日安値20,666.8でサポートされるかテストシーンとなります。
5月23日安値20,666.8を下抜けるほどのネガティブ材料が出る場合は、200日出来高加重移動平均線から20,358付近が下落目処と見ます。
NASDAQ 2025 6月の分析オリジナルスプリクトの投稿ができなくなりましたのでボリューム感に欠けます
★値動きを当てるのではなくサイクルを重視しています
★6/14 コメント
●現状(世界中の人が買ってるから、少々下落したぐらいで慌てないこと)
①週足RSIはレジスタンスラインに突入、動きは大きくなる
②悪いニュースを餌に、
二ヶ月間かけて売り圧力で下落させる可能性もありますが
日足MA200を守り2万ポイントを割らないなら強気と考えます
③バランスシートを見ると、FRBが陰で支えている
●トレード
①6月10日にレバナス:25%を利確 来週できれば全て利確したい
②SOXLは、週足RSIが70%から80%付近で利確を考えたい(時間軸は長い)
★雲のネジレ:為替含む,前後で動きあり
①NASDAQ:6/12,7/11,7/16,7/21,9/18,9/22,
★F&G Index 60↓ 4/3-6,4/4-4,4/8-3,
上昇トレンドでの押し目買い:40以下
下降トレンドでの押し目買い:10以下
★PUT&CALL比率 0.66↓ 4/4-0.95,4/8-0.99,4/9-1.00,
0.9以上が買い場を考える場所 / 0.62以下は売りを考える場所
★6月のイベント
JP.SQ13 第2金曜日 US.SQ20 第3金曜日
FOMC無し / 失業率6 / ISM製02:非04 / CPI11 / PCE27
アメリカは、サービス業が多いためISM非製造業が重要です
今年の予想です A強気 B普通 C弱気
●左.週足:USD 右.2週間足:USD
週足:USD PIVOT○ ichimoku○ MACD◎ RSI○ 上昇トレンド
★重要なサポートライン1.98万ポイントを割ると下降トレンドです
●SOKL 左:週足 右:2週間足
ギャンブル枠 上目線継続 直ぐには上がらない
ナスダック相場の来週の目標値。高値越えも視野に。21000割れは注意!ナスダック相場ですが、高値越えが視野に入りました。※ 来週中とは限らない
まずざっくりとした目標値は次の通りです。
ラインは茶色です。
ターゲットは22200
押し目買いは20400か19300
来週の分析では青色のラインになります。
21027を割れると20332への押し目
21723には行きがち。越えると22153
22459に付けたら大抵22848
22153または21723では売り、21027割れも売り。
21399越えは買い、分割で21723と22153まで。
という事になりますね。
ブレイクしたらエントリーして前の高値安値に損切りを置くだけです。
6/6雇用統計と6/18夜3時のFOMCに注目しましょう。
とくにざっくりした上と下の目標値、
どちらを先に付けるか?(雇用統計などで)ここに注目したいところです。小動きだった場合は6/11のCPIかFOMCまで待ち。
※この分析シリーズでは、分かりやすくするために目標値算出に「フィボナッチエクスパンション」だけを用いています。
ナスダック100先物、200日出来高加重移動平均線で跳ね返される今週の振り返り
今週は安値切り上げ、高値もわずかに切り上げで横ばいな週でした。5月7日(水)まで下落し、その後反発するも上ヒゲで上昇しきれませんでした。
先週末5月2日(金)に200日出来高加重移動平均線で跳ね返され5月7日まで下落したのですが、週後半は再び200日出来高加重移動平均線にトライしてまたも上ヒゲで跳ね返されました。やはり黄色のボックスゾーンは利益確定売りが起きやすいゾーンとして機能しているようです。
一方で5月7日(水)の安値は、下落始まりから引いたアンカーVWAP(水色線)を上回ったまま値止まりして反発開始しています。今週だけを見ると下は底堅く、上は利益確定売りの機会となっていました。先週末時点で「好材料が出て上昇するにしても大きく伸ばすよりは上下繰り返しながらペース調整となる見込みです」と書きましたが、概ね近しい動きでした。
今の株価水準は75日・200日出来高加重移動平均線の2つが集中していて、上下どちらに抜けていくかで中期方向性が決まる可能性もあります。ちょうど米中貿易交渉がこの土日で開催されています。これから報道される内容如何によっても動き方が変わるため、チャートのテクニカルで読むようなタイミングではないのでしょう。
短期的な上昇水準には達したと見込み、修正波が短期的には起きやすい価格帯にいます。これからでてくる材料が芳しくない場合には下に動きやすい状況と見立てます。いずれにしろ報道ひとつで上下どちらにも動きやすい環境なので、チャートの読みよりは材料を確認しながら動きに乗っていくのが短期トレードでは利を取りやすいでしょう。
次週のシナリオ
①上昇する場合
短期的には黄色のボックスゾーン下側を上に超えていけるかどうかが観測点。上に抜けていくなら次はフィボナッチ(白)の78.6%から上側の黄色ボックスゾーンが目安。
②下落する場合
VWAP(薄黄色)を下抜ける場合は、フィボナッチ(カラー)38.2% 19,231前後が修正波の短期目安です。
フィボナッチ(カラー)38.2%を下抜けて下落を続ける場合は、61.8% 18,604が最大の下落幅と見込みます。
ナスダック100先物、200日出来高加重移動平均線に到達今週の振り返り
今週は高値・安値ともに切り上げの上昇でした。アンカーVWAP(濃い水色)を4月29日(火)に上抜けした後、4月30日(水)は一時的に下げたがリバウンドしてアンカーVWAPの上に上昇したところから5月2日(金)まで上昇し、あっという間に200日出来高加重移動平均線まで上昇しました。S&P500より好調な登り方をしています。
先週末時点の上昇シナリオでは「アンカーVWAPを超え19,700を上に抜けていく場合には、次は75日・200日出来高加重移動平均線の前後が次の上昇目安となる。重なる黄色のボックスゾーンは利益確定売りが出やすいと想定する。ボックスゾーンの上限は4月7日から4月10日の上昇幅と同水準のラインとなり、やはり一定の上昇達成具合となります」と書きました。
書いた通りの水準まで上がってきました。高値では黄色のボックスゾーンに差し掛かっていましたね。3月26日の高値に接近しており意識されやすいポイントかもしれません。短期的には上昇の上限まで上がっておりこれ以上の大幅な上昇は難しいタイミングです。
好材料が出て上昇するにしても大きく伸ばすよりは上下繰り返しながらペース調整となる見込みです。
一方で短期的な上昇水準には達したと見込み、修正の反落が短期的には起きうると推察します。VWAPを下抜けて下落すると反落が続きやすくなるでしょう。とは言っても、4月上旬の大幅な下落ではなく短期的な修正下落の想定です。
米中関税交渉やトランプの発言でインパクトのあるネガティブ材料が出ない限りは下落があってもごく短期的な修正調整に過ぎません。
次週のシナリオ
①上昇する場合
アンカーVWAPを超え19,700を上に抜けていく場合には、次は75日・200日出来高加重移動平均線の前後が次の上昇目安となる。重なる黄色のボックスゾーンは利益確定売りが出やすいと想定する。ボックスゾーンの上限は4月7日から4月10日の上昇幅と同水準のラインとなり、やはり一定の上昇達成具合となります。
②下落する場合
VWAP(薄黄色)を下抜ける場合は、フィボナッチ38.2% 19,187前後が修正の短期目安です。
フィボナッチ38.2%を下抜けて下落を続ける場合は、次は21日出来高加重移動平均線で止まるか確認ラインとなります。
ナスダック100先物、4連騰今週の振り返り
今週は安値切り下げからの高値切り上げとリバウンド上昇した週でした。4月21日(月)は前週の下落を引き継いだ動きで下げたが、上昇のフィボナッチ(カラー)61.8%の手前で止まって短期的な下落調整を完了して、4月22日(火)以降は上昇を続けた。S&P500と同様の動きでした。
4月22日(火)から4連騰で、白線の下降トレンドラインで止まらず上抜けて強い上昇となりました。4月25日(金)には、2月20日からの下落の半値戻し(フィボナッチ白50%戻し)まで回復しています。4月10日高値も上回っており、総合すると上昇トレンドの強さが示された週でした。
週末の引け値は2月19日高値から引いたアンカーVWAP(水色・上)まで届いています。このアンカーVWAPは3月25日・26日の高値では跳ね返されたポイントでレジスタンスラインとして機能していました。今回アンカーVWAPはレジスタンスが意識されるラインのため、確実に上抜けできるか跳ね返されるかテストポイントに差し掛かっている可能性があります。
先週末時点の上昇シナリオでは「21日出来高加重移動平均線と下降トレンドライン(白)を上抜けたまま維持できるなら、次はフィボナッチ(カラー)78.6%の19,475から19,700あたりが最初の関門です。このゾーンは出来高が多い価格帯のため、利益確定売りが発生しやすく値止まりしやすい可能性があります」と書きました。今週末の引け値は19,475に接近しており、このゾーンでのもみ合いをこなして上下どちらに行くかを見届ける必要がある。
今週の上昇は強さが示されましたが、ここから先は材料次第となります。米中関税交渉やトランプと中国の発言、インフレ・景気後退などの材料次第でリアクションが出やすいでしょう。
次週のシナリオ
①上昇する場合
アンカーVWAPを超え19,700を上に抜けていく場合には、次は75日・200日出来高加重移動平均線の前後が次の上昇目安となる。重なる黄色のボックスゾーンは利益確定売りが出やすいと想定する。ボックスゾーンの上限は4月7日から4月10日の上昇幅と同水準のラインとなり、やはり一定の上昇達成具合となります。
②下落する場合
VWAP(薄黄色)を下抜ける場合は、フィボナッチ(白)38.2%あたりから18,300まで下落する可能性がある。
上記を下抜ける場合は、4月21日安値の上で値止まりできるかサポート確認場面となります。
NASDAQ 2025 5月の分析★値動きを当てるのではなくサイクルを重視しています
★4/26 コメント
●現状
①SQ終了から上昇、下げるにも一度上げないとダメですからね
上昇トレンドに変わるには、日足MA200を強く抜けれるかです
FRBの動き次第で新高値を超える場合は、方向性を考える必要があります
②夏以降、底を試す動きがあると思います。割ると15000ポイント
③秋の調整も考えると、新高値更新までの時間軸は長くなる可能性あり
★雲のネジレ:為替含む,前後で動きあり
①NASDAQ:7/11,7/16,7/21,9/18,9/22,
★F&G Index 35↑ 4/3-6,4/4-4,4/8-3,
上昇トレンドでの押し目買い:40以下
下降トレンドでの押し目買い:10以下
★PUT&CALL比率 0.80↓ 4/4-0.95,4/8-0.99,4/9-1.00,
0.9以上が買い場を考える場所 / 0.62以下は売りを考える場所
★5月のイベント
JP.SQ9 第2金曜日 US.SQ16 第3金曜日
FOMC8 / 失業率2 / ISM製01:非05 / CPI13 / PCE30
アメリカは、サービス業が多いためISM非製造業が重要です
今年の予想です A強気 B普通 C弱気
★重要なサポートライン1.98万ポイントを割ると下降トレンドです
●左.週足:USD 右.2週間足:USD
週足:USD PIVOT✖ ichimoku✖ MACD✖ RSI✖ 下降トレンド
●日足 ナスダックの39年間平均騰落率 左:USD
週末に記録 F&G Index 赤色10以下 / PUT&CALL比率 青色0.9以上 緑0.62以下
●VIX 右:週足
②VIXから見たトレンド:日足○ 週足✖ 2週間足✖(31.23より下は上目線・上は下目線)
③NDQ:日足○ 週足✖ 2週間足✖
●左.日足 シカゴ連銀全国金融状況指数 FRBバランスシート
●右.3日足 ハイイールド債券 ISMサービスPMI
●Bull&Bear 左:日足 右:三日足
●SOKL 左:週足 右:2週間足
ギャンブル枠
ナスダック100先物、小幅下落今週の振り返り
今週は高値切り下げ、安値切り上げでリバウンド後のレンジ内調整で小幅な値動きでした。トランプ政権の動向や米中関税に大きな動きがなかったため、材料待ちで動けない状況でしょう。
上値の下降トレンドライン(白)や21日出来高加重移動平均線で上値が抑えられて、戻り売りになりやすい地合いです。4月9日には強いリバウンドがありましたが、今週の動きからはまだ下降トレンドの範疇にいます。
VWAPや水色のアンカーVWAP(3月26日から引いたVWAP)のいずれも下回ってしまい、今週は弱い値動きでしたが小幅なのでレンジ内の調整程度にも見えます。
先週末時点で下落する場合は「フィボナッチ(カラー)38.2%を下抜けて下落するときは、2024年8月安値17251から16946あたりで値止まりするか確認ポイントです」と書きました。今週末時点ではフィボナッチ38.2%にも到達することなく下値が限定的でした。フィボナッチ38.2%付近がサポートラインとして今のところは機能しているのだろうか。
上値は重く、下値も限定的と小幅な値動きから、次の材料待ちで身動き取りづらい状況でしょう。19,400~19,700あたりのレンジは出来高が多い価格帯でここに戻るまでは主戦場を下回ったままです。
日足終値で①下降トレンドライン上抜け & ②フィボナッチ61.8%の上を回復すると、短期的には強気反転となる可能性があります。
一方でフィボナッチ38.2%を下抜ける下落の場合は、下落トレンド継続で安値探しとなるので、米中関税の材料や決算発表サプライズがポジネガどちらに傾くかにかかります。
次週のシナリオ
①上昇する場合
21日出来高加重移動平均線と下降トレンドライン(白)を上抜けたまま維持できるなら、次はフィボナッチ(カラー)78.6%の19,475から19,700あたりが最初の関門です。このゾーンは出来高が多い価格帯のため、利益確定売りが発生しやすく値止まりしやすい可能性があります。
次は200日出来高加重移動平均線が今のところのレジスタンスラインで、テストラインとなります。
②下落する場合
フィボナッチ(カラー)38.2% 17,855を下抜けて下落するときは、2024年8月安値17,251前後でサポートされるか確認場面となります。米中関税の行方と決算サプライズによるため、インパクト次第では下抜けることも念頭に置いて見ていく必要がありそうです。
ナスダック100先物、c地点到達からのリバウンド今週の振り返り
今週は高値・安値切り下げでしたが、大陽線で始値から大きく上昇しました。ベアマーケット入りしてたナスダック100ですが、今週の引け値では高値から16%下落で、ベアマーケットの20%下落より浅く、調整局面の範囲内に回復しています。
先週末時点では「2024年8月安値の前後で耐えるなら、リバウンドせずとも横ばいで材料待ちとなる場合もあるか。2024年8月安値を下抜けるなら、c地点の16,429付近が次の下落目処と見込む」と書きました。
c地点16,429は下回りましたが、16,324と近い地点で安値は止まりました。4月9日も安値を試しましたが16,605で止まって安値に到達しませんでした。そこからの大上昇となっています。
4月9日の大陽線は下降トレンドライン(白)の手前で失速しました。まだベアリッシュな相場環境が続いている一つの証拠かもしれません。
4月9日は1日の上昇としては上がりすぎだったため、4月10日は行き過ぎた上昇の調整程度にさがりました。しかし4月10日の安値はフィボナッチ38.2%で止まって、4月11日もフィボナッチ38.2%の手前で止まって反発上昇しています。4月10日以降はレンジ内の限定した動きと見られます。
c地点で反騰していることからチャートとしては大きな下落は一巡したと見たいところです。報復関税の掛け合いも出尽くしとなって、これから交渉進展に向けて調整していくでしょうから、今のところはこれ以上の大きな下落とはならないのではないかと推察します。
ただし、米中関税がキーで今後の協議にかかっています。中国はこれ以上相手しないと米国を突き放していて、また交渉においては中国が優勢と見られます。トランプの出方次第ではあるので、上にも下にも動くリスクは残っています。
さて、上に向かうには下降トレンドライン(白)を上抜けてその位置を継続できることが重要です。月曜日に高値寄りしても利益確定売りで押し下げられる可能性もあるので注視したいポイントです。
今週末の引け値はb地点からのアンカーVWAPとほぼ同じニュートラルな位置で、上下どちらに動くもありえます。トランプ大統領が半導体の関税について説明すると発表してることから、その内容によっても高値寄りした後どうなるか変わりそうです。
安値は4月10日~11日でサポートされていたフィボナッチ38.2%の上をキープしてる間は特に下落というほどではありません。フィボナッチ38.2%を明確に下回ってから下落の動きになっていく可能性は残ります。
次週のシナリオ
①上昇する場合
下降トレンドライン(白)を上抜けたまま維持できるなら、次は水色のライン(2月19日から引いたアンカーVWAP)とフィボナッチ78.6%のあたりが最初の関門となる想定です。利益確定売りで失速しないか確認です。
次は200日出来高加重移動平均線が今のところのレジスタンスラインで、テストラインとなります。ここはb地点で跳ね返された過去があるので同様に跳ね返されるか見たいところです。
②下落する場合
フィボナッチ38.2%を下抜けて下落するときは、2024年8月安値17251から16946あたりで値止まりするか確認ポイントです。
ナスダック100先物、急落でベアマーケット入り今週の振り返り
今週は高値・安値切り下げで長大陰線の急落でした。最高値から22%以上の下落となり、ベアマーケット入りしました。
先週末時点では「19,111を下抜けて推移した場合は、次は18,000~18,315で止まるかを確認する場面となるか」と書きました。4月4日(金)の長大陰線の滑落により18,000を下抜けて17,275まで落ちました。私が見ている特殊設定ボリンジャーバンドの-3σを下抜る勢いでした。
2,024年8月安値17,251.4に接近しました。3月26日の高値から、2月18日から3月11日安値までとほぼ同じ下落幅で下げた形です。ただまだ下げるとするなら、a地点から同じ下落幅でc地点16,429まで下落も可能性が残ります。c地点は2022年1月頭の下落直前の水準です。また、2023年10月安値から最高値まで引いたフィボナッチの50%戻しに相当します。
スピードの速い急落でベアマーケット入りしてることを考えると、ごく短期的にはリバウンドの可能性もあるが今のところは限定的だろう。このタイミングは非常に難しい局面ですね。
週明けからトランプ大統領や各国首脳が関税についてどんなサプライズを出してくるかに掛かっているため、警戒が解かれる状況ではない。リバウンドするにしても上昇継続するにはポジティブ・サプライズが必要におもいます。
次週のシナリオ
①上昇する場合
リバウンドするなら、フィボナッチ23.6%が初手の目指すところ。
反発上昇を続けられるならフィボナッチ38.2%~50%が今のところの目処。このゾーンのどこかで戻り売りが始まることも想定した方が良さそう。強い反発があれば最大でフィボナッチ61.8%やa地点が反落ポイントだが、相応のポジティブ材料がないとここまで上がるのも時間を要するので、難易度は高そうだ。
②下落する場合
2024年8月安値の前後で耐えるなら、リバウンドせずとも横ばいで材料待ちとなる場合もあるか。2024年8月安値を下抜けるなら、c地点の16,429付近が次の下落目処と見込む。