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「金・ゴールド」長期ロングポジションの一時撤退

ショート
COMEX:GC1!   金先物(当限つなぎ足)
ここから2-3年といった長期の期間で何に投資をするべきかと尋ねられれば、私はその選択肢の一つに間違いなく「金・ゴールド」を入れる。

「金・ゴールド」の長期的な見通しは非常に良く、金はやがて2000ドル台の定着、更に3000ドル台への突入ということも視野に入れている。


但し、このタイミングでは長期投資を目的に保有している「金・ゴールド」のロングポジションを一旦解消しようと思う。


S&P500が4000ポイントを割込み、更なる株価の下落が見えて来たこの局面では、元来「金・ゴールド」は資金の安全な逃避先として、既に2000ドル台の底固めを行うような動きをするであろうと予想していた。

しかし実際はそうはなっていない。

このことはやはり、今後米国を始めとし、世界主要国で足並みを揃えて行われる世界同時金融引き締め(今後1年間に主要国合計2兆2000億ドル規模QT推計)の影響が強いと思われる。

よって金相場の中期見通しは「弱気」に変更しようと思う。

以下、金チャートの価格的重要点だ。



NY金価格1800ドル台には年足ピボット、中長期移動平均、価格帯別出来高と強いサポートが控えていたが先日、金曜日にヒゲ足ベースで1800ドルを割り込んだ。

1800ドルから下には強いサポートが無く、

・まず一つ目のサポートとして考えられるのが日足800MA
・続いて年足ピボットS1、2011年Wボトム+8月サポートの重なる1673.3(最も強い)
・それも抜ける場合には金のヒストリカルドローダウン率30%あたりから意識される1500

この辺りがサポートラインになり得るかと思う。


「金」とは「資産」として分析するべきなのか?「通貨」として分析するべきなのか?が度々議論される。

其の実両方であろう。

現在は金の「通貨」という側面からも世界的なQTで表向きは法定通貨の信用は崩れる局面になく、金利も付く法定通貨に対して金は分が悪い。

(但し長期的には、その信用力において金が全ての法定通貨を凌駕していくだろう)


また金相場上昇・下支えの要因として、シナリオを考えていた中国政府の「金・ゴールド」外貨準備積み増しも当面は起きる気配がない。

いつ中国が再度「金・ゴールド」を外貨準備に購入し始めるのかはまた改めて考察を投稿しようと思うが、とりあえずこの数ヶ月以内に中国政府が「金・ゴールド」の購入再開を始めることはなさそうだ。

よって、金の長期ロングポジションは一時解消。
再度押し目で拾い直しの方向で考えたい。

値動き次第では、金の中期ショートポジションを取るタイミングも来るかもしれない。


ちなみに中国について余談だが、今秋に行われる「第20回党大会」において習近平の国家主席三期続投が決定するまでは中国経済は回復しないことをメインシナリオとして考えて行きたい。

というのも拙者は華僑をクライアントに仕事をしており、彼らから生の意見を聞くことが多い。

トレーディングビューに政治的なことを投稿するのが許されるか分からぬため詳細は書かぬが、現在中国で行われている厳格な行動規制は、ゼロコロナ対策というのはあくまで建前で他のことを実の目的に行われているという。

そしてそれは今秋の党大会終了までは大きく変わらぬという。

ということで、今秋までは中国の行動規制によるサプライズチェーンの滞りや景気減速による需要減が続くということを頭の片隅において各マーケットの分析をして行きたい。


話は逸れたが、今回の金相場に関する考察は以上である。

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